「死ぬ5分前までしゃべっていたい」――引退に揺れる、上沼恵美子の孤独と本音
「RED Chair」では、最後に椅子に揮毫(きごう)してもらう。「犬が大好き。犬って得じゃないですか。しゃべりもせず、ただ見つめてるだけでみんなにかわいがられますよね。私は犬になりたい」。「犬はしゃべれませんが……」と問うと、少し迷った後、「やっぱりしゃべりたいな」と一言。「しゃべって、喜んでもらえて。これ以上の人生はないと思うんですよ」。 上沼恵美子(かみぬま・えみこ) 1955年、兵庫県生まれ。71年、姉妹漫才「海原千里・万里」の海原千里としてデビュー。結婚を機に引退後、タレント「上沼恵美子」として復帰してからはテレビ・ラジオで多数の冠番組を持ち、司会者として活躍。 (Text by Saya Tsukahara) 【RED Chair】 ひとりの人生を紐解く『RED Chair』。先駆者、挑戦者、変革者など、新しい価値を創造してきた人たちの生き方に迫ります。