多頭飼育崩壊招いた飼い主に怒り 「私も連れてって」と追いかけてきた猫 保護ボランティアは心の中で何度もわびた
2024年、福岡県内の民家で猫の多頭飼育崩壊が起きました。親子で暮らす民家で猫を飼い始めたものの不妊手術などをしなかったため、やがて猫の数が増えていき、家の中はもちろん周辺も猫だらけになってしまったとのこと。 【写真】「一緒に連れてって!」と最後まで追いかけてきた猫 繁殖能力の強い猫に適切なお世話をしないと大変な事態に発展することを示すものですが、この事態の相談を受けた保健所は、福岡県のボランティアチーム、わんにゃんレスキュー・はぴねす(以下、はぴねす)に協力を保護要請。はぴねすでは「これ以上猫を増やしてはならない」と現場の保護を承諾しました。
保健所は積極的に動こうとはしなかった
しかし、保健所は積極的に動こうとはしませんでした。後述のように、複数の猫の保護後、保健所職員は数日後に現場をただ見に行っただけだったと言います。また、はぴねすが保護猫の避妊手術費用の相談を保健所にしても「予算がなくて出せない」とのことで、結果的にボランティアチームの運営費から賄うことに。 はぴねす代表は悔しくもどかしい思いを抱きながらも、今後はこういった行政の対応の改善も働きかけていきたいと言います。
民家の内部と周辺に何匹もの猫、猫、猫…
さて、話を多頭飼育崩壊現場に戻します。 事前に聞いていた通り、民家の周辺は猫、猫、猫だらけ。月齢も毛並みもバラバラですが、ここにいる猫たちに共通するのはいずれもガリガリに痩せていること。すぐに猫たちにエサをあげると、皆一目散にやってきてガツガツと食べ始めました。 そして、民家の部屋の中へ。とても人が暮らせるような状況ではなく、窓もあちこちが開いたまま。おそらくは猫が自由に出入りできるように、そうしているのだとは思いますが、窓を開けていれば、同時に野生動物や虫などもどんどん入ってきます。 ゴミ、虫の死骸、ノミが部屋中に散乱する中に、生まれたばかりの子猫から成猫までが過ごしています。 部屋のあちこちに腐った食べ物や飲み物などがある他、包丁やまな板が剥き出しに。そんな中を猫たちが駆け回る様子を見てはぴねす代表は気が遠くなる思いを抱きました。