子どもの「食べ物の好き嫌い」、どうしたら克服できるようになる?
「家族の健康を考えるとき、食事の好き嫌い問題は避けて通れない課題です。子どもが野菜を嫌がり、夫が不健康な食べ物を好む状況に直面したことはありませんか? そんな時、無理に食べさせようとしても反発されるだけです」と、ヘルスコーチのAYUMIさん。ここでは、カウンセリングを通じて培ってきた経験をもとに、家族が自然と健康的な食べ物を好むようになる方法を教えてもらった。自主性を尊重しながら、楽しく健康的な食生活を実現する秘訣をぜひ参考にして! 【写真】炭水化物量が多い5つのフルーツ
野菜を食べるように言われると、文句を言い、反抗します。
「うん、体にいいから食べよう! おいしいよ! ありがとう」と言われることは稀でしょう。そのような言葉や態度を期待して食事を提供しても、多くの場合、「食べたくない、美味しくなさそうだけど仕方ないから食べる」といったネガティブな反応が返ってきます。私たちは誰もが自主性を持ち、他者からのコントロールや影響を受けないことを望んでいます。子どもであっても主導権を持ちたいと思っているため、野菜を食べるように誰かから言われると、身構え、拒否し、やらない、文句を言う、反抗するといった行動を示します。
指図されると誰だって抵抗したくなります。
心理学では「心理的リアクタンス」という認知バイアスがあります。これは、何かをするように強制されていると感じたり、自分で選択する自由が脅かされていると感じた時に、自由を取り戻そうとして無意識に反応する心理的防衛メカニズムのことを指します。 食事の場合、どのような理由であれ「これを食べなさい」と言われることで、「これを食べないといけない、選択の自由がない、自由が脅かされている」と感じます。そのため、選択の自由を取り戻すために反抗的な態度や否定的な反応を示すことになります。 この反応は、子どもがこれから食べ物を食べようとしている時にも現れます。例えば、子どもが「美味しそうだな、食べようかな」と思っている時に親から「おいしいから食べなさい」と言われると、急に食べたくなくなったり、イライラして反発し、結局食べないといった行動を引き起こします。これは、すでに自分で選択して食べようとしていたにもかかわらず、指図されることで自由が奪われたと感じ、親のルールに対する抵抗として現れるのです。