「面倒臭い」「やる気が出ない」を乗り越えるために…「意志の強い人」ほどやっている目標設定の工夫
周囲から「意志が強い」と評価されている人の共通項は、「1つ1つの小さな目標をおろそかにせず、クリアし続けている」ことだと、荒木電通株式会社代表取締役の荒木俊氏は指摘します。 「小さな目標達成の積み重ねが、大きな目標への最短ルート」だと語る荒木氏が実践している、目標達成のためのコツとはどんなものなのでしょうか。同氏の著書『失敗したらガッツポーズ』から、一部を抜粋・編集して紹介します。 【図表】最短ルートで成功にたどり着くための「小さな目標の積み重ね」 ■大きな目標のために「小さな目標」を持つ
私は自身の経験上、目標こそが自分の人生を守ってくれるものだと考えているのですが、仕事の相談を受ける際には、「荒木さんは意志が強くていいね、私は目標を立ててもいつも途中で挫折してしまうんです……」と言われることが多くあります。 たしかに、私には「1度決めたことはやらないと気が済まない」という性質があると思います。子供の頃からその自覚はありました。でも、やらないと気が済まないことと最後までやり切ることは違いますから、特別に私の意志が強いわけではないと思います。
もし、他の人から見てそう映るのなら、大きな目標の途中に小さな目標をいくつもつくり、その小さな目標において毎回「達成」するようにしているからでしょう。 もちろん大きな目標を持つことは大事なのですが、何年もかかる大きな目標だけでは、途中でモチベーションが下がってしまうこともあります。 こうしたことわざは、世界にたくさんありますよね。 「千里の道も一歩から」 「象を食べるなら一口ずつ」 私もこれらを見習って、荒木電通を法人化する2年前、まだ私を入れてスタッフが3人しかいない時代から、ロードマップ(中期計画や単年度計画)をつくってきました。
目標がブレないように、行動をサボらないように、気持ちが甘えないように、年ごと、四半期ごと、月ごと、週ごとなどと細かく分け、クリアしてきました。 そして、節目節目のタイミング(経営計画発表会)で、銀行の方やいろいろな関係者を会社にお呼びして、「うちの会社はいずれここ(目標)に行きたい。そのためにこういうことをしていきます」と説明し続けてきたのです。こんなことまでする中小企業は、とても珍しいかもしれません。