2024年に人気を博したAIツールトップ10--“圧倒的勝者”に続くものは?
シェア1.5%未満のサービス 以下のサービスは全て、市場シェアが1.5%未満である。意外な名前があるかもしれない(あるいは、予想していた名前がないかもしれない)。後段では、筆者の観察結果について説明する。 「Perplexity」(1.46%):チャットボットで、筆者のプログラミングテストではかなり良い結果を出した 「Suno」(1.26%):テキストから音楽を生成するサービス 「CapCut」(0.89%):動画編集アプリ 「Poe」(0.89%):複数の大規模言語モデル(LLM)に対応したチャットボット 「Quizizz」(0.67%):インタラクティブ学習プラットフォーム 「Microsoft Copilot」(0.56%):MicrosoftのAIで、多くの同社製品に組み込まれている 「Luma Al」(0.54%):テキストから動画を生成するAI 「ElevenLabs」(0.51%):テキストの読み上げと音声生成 「OpenAl Playground」(0.47%):AIモデルのテスト環境 「DeepAl」(0.46%):画像・音楽・動画向けの生成AI 筆者の考え ChatGPTが圧倒的な勝者であることは予想通りだが、このリストで思い出すのは、AIはチャットボットだけではないということだ。トップ5のうち、プロンプト(指示文)からテキストを生成する「従来の」チャットボットは2つだけである。ほかの3つは翻訳、グラフィックサポート、キャラクター生成を行う。 Copilotが16位にランクインしているのには割と驚いたが、同サービスは現在多くのMicrosoft製品に組み込まれており、人気測定において単一の巨大な存在として特定することは困難である。 筆者が多くの時間を費やしたサービス、例えば「Midjourney」や「Notion」のAIなどは、全くランクインしなかった。Midjourneyは「Discord」チャンネルを通して利用でき、ごく最近ウェブインターフェースを導入した。「Notion AI」のようなツールはほかの製品内に存在しており、こうした調査で目に見えるほど際立っているわけではない。 筆者は1986年、今は発行されていない雑誌「Computer Design」で「Artificial Intelligence as a systems component(システムコンポーネントとしての人工知能)」という記事を執筆した。当時の筆者の主張は、AIが多くのアプリケーションに組み込まれ、最終的にはより大規模な製品の一部となるだろうというものだった。 予想はある程度は当たった。Copilotの機能やNotion AIは、ほかの目玉商品へのアドオンに過ぎない。筆者が当時気付かなかったのは、AIが高付加価値のマーケティング用語になるということだった。 その当時は非常に手間がかかり、限られた価値しか示さず、一般の人々には利用できなかった。しかし今では、ChatGPTやその他のサービスにより、AIは主流となり、ほぼ全てのことを変えるのは明らかである。 2025年に向けて、AIはさらにホットな話題になるだろう。2023年が「何ができるのか見てみよう」、2024年が「自分も少し試してみよう」という年だったとすれば、2025年はソリューションが強固になり、AIがビジネスや個人活動と一層融合する年になるはずだ。 2025年には、AI技術のさまざまな影響が顕在化すると予想される。例えば、過剰な宣伝や約束をした企業が期待に応えられなかったり、技術の進展が冷ややかな反応を引き起こしたりすることが考えられる。 ChatGPTはさらに力を付けるだろうが、GeminiやCopilotも同様に進化するはずだ。GoogleやMicrosoftはライバルに追い越されることに慣れておらず、望んでもいない。そのため、両社のサービスは、自社ならではのより堅実で信頼性の高いものになっていくと期待できる。 Apple、Amazon、Metaについては、まだ結論は出ていない。Metaは確実に進化しているようだが、「Alexa」は登場以来、知能の面ではそれほど変化がない。「Siri」は登場時から依然として実用性に課題があると感じる。この3社は、ゲームチェンジャーとなる製品を開発し、AI分野で大きな注目を集められるだろうか。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。