【ラグビー】日本代表、強豪イングランドと激突!元日本代表・大西将太郎「『今のスタイルで行けばさらに強くなる』未来が見える試合になれば」
──他にもパフォーマンスがよかった選手はいましたか? 「NO8姫野和樹選手は別格でしたね。相手のアタックをスローダウンさせていたシーンが何度もあり、やはり姫野選手が目指す高みは違うなと感じました。また、FL下川甲嗣選手もワークレート(仕事量)がすごく良かったので、彼らの存在は大きいと思います」 ──チームとして、11月10日のフランス戦(●12-52)から改善されたと感じられたポイントはありましたか? 「相手が違うので単純な比較は難しいのですが、ブレイクダウンでのサポートの速さ、球出しのスピードは良くなったと感じています」 ──そしていよいよ今年の集大成となるイングランド戦を迎えます。どんな試合になると予想、あるいは期待をされていますか? 「ラグビー発祥国のイングランドは絶対に日本代表を打ちのめしにかかってくると思います。聖地(トゥイッケナムのアリアンツ・スタジアム)での試合ですから日本代表はプレッシャーもあるでしょうが、大事なのはエディーさんのもとで“チームとしてやってきたことをどれだけ出せるか”です。そして、3年後の2027年のラグビーワールドカップに向けて“日本代表はこのスタイルで行けばさらに強くなる”という未来が見える試合にしてほしいですね」 ──対するイングランドはニュージーランド、オーストラリア、南アフリカに敗れており、今回のオータム・ネーションズシリーズでまだ勝ち星がありません。 「試合内容はそこまで悪くはなく、むしろいい場面もあり勢いはあると思うのですが、キック1本など本当にわずかなプレーの差により、接戦で勝ち切れていない状況です。彼らにとっては今回の日本代表戦もホームでの試合ですから、なおさら負けられない戦いになります。日本代表にとってはそんな本気のイングランドに対してどれだけ戦えるか、という勝負ですね」 ──イングランドはどのようなスタイルを見せてくるでしょうか? 「日本代表のアタックに対して積極的に前に出てディフェンスしてくると予想しています。そのディフェンスに対して日本代表がどう対応するかが大事です。これまでのようにパスの連続でつないでいくだけでは後ろに下げられてしまい、そうなるとイングランドのFWが優位になると思いますので、状況によっては裏のスペースにキックを蹴ってディフェンスのラインスピードを落とすなど、イングランドに対してどのようにアタックをしていくかが一つのキーポイントになります。 そして、2024年(夏以降)に最初のテストマッチを行ったチーム同士なので、どれだけ成長したかの見せ合いにもなります。しかも、かつてエディーさんがHCを務めたイングランドですから、両チームにとって意地と意地の張り合いになるでしょう。その意味でも楽しみな一戦です」