【平和島ボート・サンスポ杯 東京ダービー】予選を4位で突破した宮之原輝紀が2025年の抱負を語った
現実を真正面から受け止め、逆境に立ち向かう。宮之原が予選最終日の4日目を1、2着にまとめてシリーズを4位で突破した。 「伸びは上の人がいるけど、負けることはない。いい仕上がりだと思う」 相棒24号機はレース足を主体に連日、軽快な走りを見せている。 2022年10月のとこなめダービーでSG初出場を果たし、1走目でいきなり白星を飾ると、勢いそのままに予選を突破。準優は無念の妨害失格に散ったものの、2023年は自己最多となる年間6Vをマークするなど、レーサーとしての歩みは順調そのものだった。しかし、悲劇は突然やってくる。特別戦初Vを懸けた昨年9月のG1津72周年の優勝戦で痛恨の勇み足。コンマ01の誤差が運命の分かれ道だった。 罰則規定により、休み明けから1年間はG1、G2競走の選出から除外。昨年は優出(3着)にこぎ着けた3月の戸田クラシックを含むSG5大会に出場し、特別戦では3度ベスト6に駒を進めたが、今年の主戦場は一般戦だ。 「(佐藤)隆太郎さんや永井さんが言葉でたくさん励ましてくれました。モチベーションがすごく上がるかと聞かれれば答えるのは難しい。でも、ここで腐るわけにはかない。もっともっとSGで通用するターン力が欲しい。もっともっとうまくなるために、いろいろチャレンジできる機会だと思っている。負けないターンを一般戦で取得したいなという気持ちは強いです。この1年は未来への土台作りだと考えて走っていますよ」 2025年の干支(えと)であるヘビは脱皮を繰り返しながら、変化し成長を遂げる爬虫(はちゅう)類。生命力の強さから、復活や再生の象徴とされている。宮之原もこの苦境を乗り越えることができれば、レーサーとして一皮むけることは明確だ。 「ダービーもあるし、優勝回数も稼ぐしかない」 10月の津ダービー、来年3月の蒲郡クラシックの出場権獲得に向けて、勝利をひたむきに追い求める。 準優10Rは2号艇で登場。しなやかな成長曲線を描くフレッシュマンが狙うは優勝の二文字のみ。6強入りは掲げた目標を達成するための通過点に過ぎない。(加納空樹)