稲城市の小学生が「住み続けられる未来の稲城市」をテーマに討論。最優秀賞は「社会貢献と価値観の理解」の大事さを掲げたグループが獲得
審査の間にはエンタテインメント企業として、持続可能な社会に貢献する新たな価値モデルを創造するために、「『無形の豊かさ』を創る、届ける」「『次世代』を創る、届ける」「『無形の豊かさ』と『次世代』を創るための土台となる組織づくり」の3つのマテリアリティを特定し、「未来の才能と、未知の感動への貢献」というサスティナビリティポリシーを掲げているエイベックス株式会社 サスティナビリティ推進ユニット シニアアドバイザーの伊藤夢人氏が「才能や夢を信じる力」の大切さを伝える出張型のキャリア教育プログラム「avex class」をはじめとするサスティナビリティな取り組みや、自身の経験をもとにしたステージトークを実施。 伊藤氏は「『持続可能な未来』を考える~自分ができることは何か??のヒントのために~」というテーマを掲げ、「持続可能性」と「SDGs」の基礎知識、持続可能な「まち」をどうつくるか? 企業による持続可能な社会への挑戦という3つの話を軸にトークを展開。世界の潮流としての「持続可能性」について「経済・社会・環境の三側面」の調和と説明。“人にやさしく” “地球にもやさしく” “「稼ぐ」という要素も”という3つのポイントを挙げ「SDGsは2030年で終わる。その後も続くような世界の持続可能性は人、地球、稼ぐ。このバランスを考えた活動をしていきましょうというのが2030年以降も続く骨太の持続可能性」などと訴えた。 また「人にやさしいは地球にやさしいにつながる。人にやさしいものを作る人は地球にもやさしいが、地球にやさしい人は人に厳しい傾向がある」などとウィットをまじえトークを展開。最後も自らが共感したという外務省の先輩で外交官だった故岡本行夫氏の死後に出された本の中から、岡本氏の「国際人として生きていく時に一番重要なのは『他人への優しさ』」という言葉を紹介した。
この間に行われた審査では「価値観の理解・社会貢献が大事。人と違いを発見した時にそれをポジティブにとらえる」というアイデアを発表したグループが最優秀賞を獲得した。 審査結果については髙橋市長が「僅差で評価は難しかった。いずれのグループもSDGsの観点からは着眼点は良かった。そこで差がついたのは、一つはアイデアについての実現性。具体性で少し差がついたかなと思う。プレゼンテーションは皆さんはきはきと明瞭に活舌よくしていただいたが、活舌がいいだけではなく、さらに押しが強いというか、アイデアを伝えるうえでの説得力で少し差がついたかなと思う。いずれにしても大変すばらしいアイデアだった。そして持続可能な社会づくり、持続可能な稲城、皆さんもずっと稲城に住んで、次代の稲城の街を作る世代に育っていただければと思います」などと総括した。 最後にピースコミュニケーション財団の一木広治団代表理事が「この会議は東京23区では豊島区、品川区、北区で開催してきました。多摩では初めての開催。今、全国の自治体から開催したいという要望をいただいています。今はアルファ世代という言葉ができていて、まさに皆さんのような小学校4~6年生がそれにあたるんですが、皆さんに頑張ってもらって、将来の日本を元気にしてほしいという思いで行っていますので、みんなこれから勉強もありますが、自分の夢に向かって頑張っていってほしいなと思います」と挨拶し、この日の会議を締めくくった。 なおこの日、最優秀賞を受賞したグループには来年3月に都内で開催予定の「第5回国連を支える世界こども未来会議」と、8月の大阪・関西万博で開催する「国連を支える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」に参加する権利が与えられた。