指先ふくらんだ「バチ指」の美容師 ”周囲と違う特徴は、時に武器になる” 中傷受けてもSNS発信続ける理由 #令和に働く
初投稿に多くの賛否 発信のきっかけに
SNSでの最初の投稿で吉田さんは、TikTokに「同じ指の方はいますか?」と文章を添え、簡単な動画を投稿しました。 興味本位だったといいますが、この動画があっという間に100万再生を超え、多くのコメントをもらったんだとか。 内容は、指に対しての疑問や驚き、誹謗中傷など、さまざまでした。 このできごとをきっかけに、本格的に発信を始めることに。 「コメントを見てバチ指を知らない人が多くいる事を知りました。沢山の人にこの指のことを知ってるもらうために、バチ指や持病に対する周知活動をしようと決めました。」 体にコンプレックスを持つ方々を勇気づけるような発信に変え、あえて指を全面的にアピールして投稿するようになります。 吉田さんと同じ病気を持つ人は珍しく、日本に100人もいないんだとか。その内の3人とDM、対面含めコンタクトを取ることができました。 「コンプレックスを持っている人が『勇気づけられた』と言ってくれることもあり、ポジティブな反応をたくさんいただくことができました。僕としても、バチ指を生かしたヘッドスパをSNSで発信することで、他県からお客様が来てくださるようになりました。仕事にもいい影響をもたらしています」
見た目で悩む人へ 伝えたい思い
自らの体験を通して「周囲と違う特徴は、時には武器になる」と気づいた吉田さんですが、容姿などで悩む人には「それぞれが生きやすいスタンスを見つけてほしい」と力を込めます。 「例えば体の一部にコンプレックスをお持ちなら、その部分を隠すのもありだと思うし、整形などで形を変えるのとありだと思う」 人によってメンタルの強さはそれぞれだとしたうえで、とにかく自分自身を卑下しないですむことが大切だと訴えます。 バチ指を活かした活動が実を結び、念願叶って自分の美容室を出すことが決まったという吉田さんですが、今後もあえてバチ指を個性として打ち出し、さまざまなことにチャレンジしていくつもりです。 「僕が『この体だからこそできたこと』を成功体験として発信することで、体にコンプレックスを持って何か挑戦することを恐れている方に、ポジティブな空気感を伝えていきたい」 吉田さんの挑戦は続きます。 ※この記事は、ほ・とせなNEWSとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。 出典:難病医学研究財団/難病情報センター『肥厚性皮膚骨膜症』
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