活かしたSNSの力 メジャーデビューNon Stop Rabbit
9日にアルバム「爆誕 -BAKUTAN-」でメジャーデビューした男性3人組のロックバンド・Non Stop Rabbit(通称:ノンラビ)はYouTuberとしての顔も持ち、YouTubeでの展開を音楽のプロモーションにもつなげてきたという。果たしてどんなバンドなのか。メンバーの達也(田口達也)、晴人(矢野晴人)、太我の3人に話を聞いた。
路上ライブを失いYouTubeが最後の砦に
ノンラビが結成されたのは2016年11月、いまから4年ほど前のことだ。達也と晴人・太我の2人は別のバンドで活動をしていたが、イベントでたまたま会って意気投合したのがきっかけという。 「考えが似ていたんです。ライブハウスの打ち上げが嫌い、売れてもいないのに先輩にへこへこしているのがイヤ。僕は25歳までに売れなかったらやめようと思っていたんですけど、そこに2人がやってきたんです」(達也) ライブハウスでライブすることをやめた3人は、さいたま新都心や池袋、原宿など駅前での路上ライブを活動の中心に据えた。多いときは300人が集まり手応えを感じていたが、気合が入り音量が大きすぎて、音量制限の問題により自粛せざるをなくなった。 「ライブハウスやめた時点で路上しかないと思ったんですが、路上もなくした時点でもうYouTubeしかない、と。最後の砦として賭けたんです」(達也、晴人)
都市伝説系でチャンネル登録者が激増
2017年よりYouTuberとしての活動を開始。さまざまな企画を考案したが、試行錯誤を経て都市伝説モノでヒットを飛ばす。 「最初はドッキリとか普通にYouTuber的な企画をやっていたんですけど、やっているうちにこれがベストだな、とたどり着いたのが都市伝説系。チャンネル登録者数が5万から50万に一気に増えました」(達也) 「都市伝説に詳しかったわけではないのですが、やってから勉強して詳しくなりました」(太我) そしてYouTubeでの活動を、バンドとしての音楽活動へうまくリンクさせることに成功したという。 「それも試行錯誤あったのですが、一つ成功したのがエンディングに曲を使ったこと。それと、他のYouTuberとコラボしてアーティストとして出演して自分たちの曲を演奏すると、興味を持ってもらえたりしまして」(達也) 「ファン層としては女子中・高生が多い印象だったのですが、YouTubeを始めてからはわからなくなってきたんです。街を歩いていて、おじさんに声をかけられるケースも出てきたし、ちっちゃい子もみている。音楽のプロモーションのために活用するのに一番いいと思っています」(晴人・達也) 「YouTuberのミュージシャンでメジャー・デビューは初と聞いていますが、僕らはいい音楽を作ってきた自信はあって、YouTuberもバンドも両方やって、人の倍働いたという感じです」(太我) 「アーティストとしてだけやっていると、もっとかっこつけなくちゃいけなかったり、言っちゃいけないことがいろいろ出てきたりすると思うんですよ。でも僕らにはYouTuberという一面もあるから、リアルな僕たちも知りつつ本当に言いたい部分を音楽に込めたりとか、そういう振り幅が面白いのかな。より身近というか」(達也)