“ラーメン二郎を150杯食べた”韓国人がソウルで営むラーメン店。「日本のジロリアンも満足する一杯を」
日本で150杯の二郎を食べ、独学で味を再現
――二郎の味を再現するうえで、日本での修行はされましたか? ヨンウン氏:私は本場の二郎店での修行経験はなく、すべて独学でこの味を再現しています。経営を任されてからは日本に何度も足を運び、韓国に戻っては味の記憶をフル回転させて試作する、という日々が続きました。 ――本場の二郎はどれほど食べたのですか? ヨンウン氏:日本に何度も足を運んで、一日に3~4杯、計150杯ほど食べました。時にはしんどくなって、太田胃散を飲みながら通うほどでした(笑)。でも、経営するための義務感で二郎を食べ続けたわけではなく、本当においしいと思って毎回通いました。 ――日本に通ううちに、ますます二郎を好きになっていったのですね。 ヨンウン氏:二郎は知れば知るほど、奥が深いラーメンなんです。お店によってスープの味や麺の太さ、追加できるトッピングまでさまざま。つまり、二郎という料理一つで、できることが無限大にあるんです。日本に通いながら、二郎の魅力にすっかりハマってしまいました。
日本のジロリアンから称賛を受け自信がついた
――韓国で唯一の二郎店として、自信がついたきっかけはありますか? ヨンウン氏:日本には、ラーメン二郎の熱狂的なファン「ジロリアン」がいますよね。日本のジロリアンから、直接称賛を受けたことがあります。その方は日本国内にあるラーメン二郎をすべて食べつくしてしまい、海外の二郎ツアーまで始めたという筋金入りのジロリアンです。 台湾にもラーメン二郎系のお店が増えているようで、台湾でラーメンツアーをしてからうちの店に来てくれたそうです。その方はウチのラーメンを食べて「台湾よりもここのほうがおいしい!」と褒めてくださりました。 ――ジロリアンから褒めてもらえるのはかなりの自信になりますね! ヨンウン氏:ほかにも、韓国在住の日本人のお客さんが「なんで日本に出店しないの?」「十分日本でも通用するのでは?」と言ってくださることがよくあります。最近は、そういう言葉を耳にすることが増えて自信がつきましたし、経営を楽しめるようになってきました。