「ガムを噛みながら現れて…」受付嬢がドン引きしたトンデモ就活生の末路
就職活動が本格化すると、企業には緊張した面持ちの就活生が訪れる。一方で、全く緊張感のない学生も……。元“受付嬢”の筆者が驚愕した就活生の「裏の顔」とは。(RECEPTIONIST代表 橋本真里子) ● 受付を務めていた私に 採用面接官が「お願い」したこととは? 6月を迎え、就活生の採用選考活動、いわゆる「面接」が本格化しているようです。 面接には、いろんなストーリーがあります。私は“受付嬢”の時代も、そして経営者となってからも、さまざまな面接のストーリーに触れてきました。 今回はその中で印象的だったエピソードとともに、面接官はどこに注目しているのかについてお話ししてみたいと思います。 受付時代に、人事担当の社員にこう依頼されたことがありました。
「受付に面接の学生が来たとき、どんな様子だったかこの紙にメモしてもらえない?」 面接の時以外の様子を知りたいので、どんなことでもいいから気になったことがあれば書いてほしい、と言うのです。 面接官の立場になった今、このときの人事担当者の気持ちがよく分かります。 面接官の立場になって思うこと。それは、面接では裏の顔ではなく、普段どんな人なのか、いわゆる「素」がどんな人なのかを知りたいということです。 程度の差こそあれ、誰しも表の顔と裏の顔を持っていると思います。「よそ行き」という言葉があるように、TPOに応じた多少のキャラ変は普通です。 キャラは、演じることができます。でも、素は変えることは難しい。だからこそ、変えるところが難しい、その人の本質を面接で知りたいと思うのです。 ただ、就活生も面接の練習をするように、面接ではある程度演じることができます。特に新卒採用の面接となると、基本的に聞かれる質問も予測ができます。回答をある程度準備することも可能です。 一方で、実際に仕事をしていく中では、多くの「想定外」が起きます。こういった場合に前向きに、逃げることなく、臨機応変に対応できる人材なのか。私はこのあたりが重要だと考えています。 冒頭で述べた人事担当者からの依頼を受けて私は、こういう人事がいる会社はいい会社だ、またはもっといい会社になるだろうと思いました。面接の時に緊張してうまくいかなかった学生も多くいる中で、面接以外のシーン、いわゆる「素」の部分も評価に入れてもらえるんだと思ったからです。 学生のいろいろな姿をきちんと見て判断したいという、人事の方の真剣な姿勢が伝わりました。 ● 最終面接で大緊張の学生に 役員が見せた“一流の気遣い”神対応 面接は企業側が候補者を採用するかどうか検討する場であると同時に、候補者が企業を選ぶ場でもあります。 「自分がこの会社で働きたいと思えるか」――それは、面接官の印象で決まるといっても過言ではありません。 どれだけ条件がよく、ネームバリューのある企業だったとしても、面接官の印象が悪ければ、志望度は一気に急降下するでしょう。その反対もあると思います。 面接官が憧れを抱けるような人であれば、志望度は高まりますよね。 私が当時、受付として働いていたある会社では、面接時に給茶をしないというルールがありました。