【MLB】ブルージェイズがキアマイアーをウエーバー公示 カナダメディアが報じる Gグラブ賞4度の名手
日本時間7月12日、カナダメディア「スポーツネット」が報じたところによると、ブルージェイズはゴールドグラブ賞4度の実績を誇る名手ケビン・キアマイアーをウエーバー公示したようだ。キアマイアーは自身がウエーバー公示されていることをジョン・シュナイダー監督から聞いたという。「もしコンテンダーが望むなら、僕を獲得するチャンスだね」とキアマイアー。「チームが今、どういう状況にいるかは理解しているよ」と低迷しているブルージェイズが自身の放出に動いていることに理解を示した。 3年連続のポストシーズン進出、そして2015年以来9年ぶりの地区優勝を目指した今季のブルージェイズだったが、現在は首位オリオールズから14ゲーム差の地区最下位に低迷。ワイルドカード圏内からも8.5ゲーム差がついており、トレード・デッドラインでは売り手に回ることが有力視されている。来季まで保有権があるボー・ビシェットやブラディミール・ゲレーロJr.の放出に動く可能性は低いとみられるが、今季終了後にFAとなるジャスティン・ターナー、菊池雄星、ジミー・ガルシア、ダニー・ジャンセン、トレバー・リチャーズらとともに、キアマイアーもトレード要員の1人となっている。 現在34歳のキアマイアーは昨季終了後にFAとなり、1年1050万ドルでブルージェイズと再契約。今季はここまで71試合に出場し、打率.191、3本塁打、13打点、5盗塁、OPS.533と低迷している。ブルージェイズがこのタイミングでキアマイアーをウエーバー公示したのは、トレードの駒としての利用価値が低いと判断し、対価を得られなくとも「全額負担で引き取ってくれるチームがあれば儲けもの」という思惑があるのだろう。ウエーバー経由で獲得する場合、獲得チームは契約条件をそのまま引き継ぐことになるからだ。 ウエーバーで獲得希望チームが現れなかった場合、ブルージェイズはキアマイアーを引き続きロースターに残すか、40人枠から外してマイナーに降格させる(アウトライトする)か、解雇することになる。キアマイアーにはアウトライトを拒否してFAになる権利があるため、ブルージェイズがキアマイアーをロースターに残さない場合は、キアマイアーはほぼ確実にFAとなるだろう。ほかのチームはキアマイアーがFAになるのを待って格安の契約を結ぶこともできるため、どうしても確実に獲得したいという特別な事情がない限りはウエーバー経由での獲得に動くことはないだろう。