Go To停止「悩みに悩み抜いた」 菅首相、会見で強調
菅義偉(すが・よしひで)首相は25日、記者会見で「飲食店の時間短縮、Go To(トラベル)一旦停止、テレワークなど国民には大変協力いただき、深く感謝申し上げる」としたうえで、年末年始についても「静かに」過ごすよう国民に協力を呼び掛けた。
「Go Toトラベル」キャンペーンについては7月の開始後に延べ7000万人が利用し、うち新型コロナウイルスへの感染が判明したのは340人だと説明。「地方経済の下支えに大きく貢献できたと思っている」と語り、効果があったとの認識を示した。 ただ、「専門家の提言を受けて、北海道、大阪、東京で一旦停止する措置を取った」と菅首相。さらに「私自身、悩みに悩み抜いた」と前置きしたうえで「年末年始に集中的な対策を取る」ためにキャンペーン停止の対象を全国に広げる判断を下したと説明した。
「説明、十分でない面あった」
菅首相は会見で、「地方のみなさんからは(キャンペーンについて)支援の言葉をいただいた。一方で、感染対策とGo Toを同時に進めることは分かりにくい、不安である(などと)お叱りもいただいた」と吐露。「国民への説明が十分でなかった面があった。今後、国民のみなさんに丁寧にコミュニケーションを取るよう努めていきたい」と述べた。 記者から、具体的にどの点で説明が足りていないと感じており、今後はどうするのか、と問われると、「Go Toトラベルを私自身が全国一斉に停止した。そうした中で『説明が足りない』とか、『遅すぎる』とかいろんな議論をいただいた。そうしたことにはしっかりと説明しながら進めていかなければならないと思う」と返答。そして、再度「ただ、この(一斉停止の)判断というのは本当に悩んで、悩んで行ったことだけはご理解いただきたい」と強調した。