ダウ・ジョーンズ が韓国でAI搭載の金融ニュース翻訳サービスをローンチ。AI技術を使った市場拡大が狙い
ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)などを発行するダウ・ジョーンズ(Dow Jones)は11月21日、韓国市場にてAIサービス「ダウ・ジョーンズ韓国語サービス(Dow Jones Korean Language Service)」をローンチした。 同サービスは、AI技術を使って効率的かつ正確に翻訳された金融ニュースをリアルタイムで提供するもの。最高クラスのAIと、専門知識および主題の熟達度などのダウ・ジョーンズが培ってきた長年のジャーナリズム経験を活用したプロセスを組み合わせており、ビジネスおよび金融の専門家向けにローンチされたという。 同社のゼネラルマネージャーを務めるジョー・カピテリ氏は、韓国市場でのローンチについて「韓国では米国および世界の市場の取引が劇的に増加しており、韓国語でのローンチは信頼できるリアルタイムのグローバルニュースに対する企業や投資家の需要の高まりによって推進された」と語った。 また、「英語圏以外の地域でダウ・ジョーンズの足跡とビジネスチャンスを拡大する新たな機会となる」ともコメントしており、日本市場でのローンチも期待される。 ダウ・ジョーンズは、AIを活用したプロダクト開発を加速しており、11月12日にも、同社が提供するビジネス情報プラットフォーム「Factiva(ファクティバ)」に生成AIによる情報サマリー機能を導入したと発表した。これにより、FactivaはAIを活用したリサーチツールとしても活用でき、企業が迅速な意思決定を行えるよう、簡潔で有益なサマリーの提供をめざす。新機能はGoogle Geminiモデルを使用しており、Factiva購読者向けに提供を開始した。 生成AI機能は、ウォール・ストリート・ジャーナルやワシントン・ポスト、AP通信などの主要メディアを含む4000以上のニュースソースからライセンスを受けたコンテンツを基にしており、透明性と追跡可能性が確保されているという。同社のCEOアルマー・ラトゥール氏は、AI技術を利用して信頼性の高いインサイトを提供するとともに、ジャーナリズムの誠実性を守ることを強調した。 文/島田涼平(Digiday Japan)
島田涼平