「クビにしてやる」「赤飯の駅弁にゴマ塩が入ってなかった」 “旅行カスハラ”の実態
日テレNEWS NNN
客が悪質なクレームを行うカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」。旅行先でのカスハラもあとを絶ちません。こうしたカスハラには厳正な態度を取ることをJR東日本が表明しました。悪質なカスハラの実態を取材しました。 【図解】カスハラ相次ぎ“お客様は神様ではありません”――秋田のバス会社、「毅然と対応」で反響 13.5%が経験…増加ナゼ?
乗客 「車掌の言い方が気に入らん」 乗客 「早くしろ、クズ!」 乗客 「いつ発車するのか放送しろ!」 暴言を吐き、車掌をスマホで撮影する客。これは鉄道で実際にあった「カスタマーハラスメント」、略して“カスハラ”の一例。客から従業員への理不尽な要求です。 JR東日本は4月26日に、こうした“カスハラ”に対するポリシーを制定しました。社員個人への身体的・精神的な攻撃や威圧的な言動に対し、悪質なカスハラと判断された場合、客への対応を行わず、警察・弁護士等に相談のうえ、厳正に対処するとしています。
3月には東京メトロも同様のポリシーを制定。駅員への暴力も増加傾向にあるということです。 “カスハラ”撲滅へ厳格な姿勢を打ち出しはじめた企業。背景には、年を追うごとに増える被害があり、ある調査によると、2020年までの直近2年で客から迷惑行為があったと答えた人は56.7%と半数を超えています。(※UAゼンセン2020年調査より) JR連合は、“カスハラ”の事例を一部公表しました。そこには旅行先で起きた悪質な“カスハラ”の数々が記されていました。 利用客 「さっさとせいや!」 切符の払い戻しをせかす客。手数料を説明すると… 利用客 「お前らこんな手数料で利益とっとんのか!」 駅で赤飯の弁当を買った人物。 乗客 「赤飯の駅弁にゴマ塩が入ってなかった」 その後、弁当業者が連絡すると… 乗客 「食べたあとに気分が悪くなった、誠意を見せろ」 執拗(しつよう)な苦情を受け、おわびとして弁当業者が5万円支払うはめになりました。
乗客 「俺は東京の不動産会社の社長だぞ! お前なんかクビにしてやる、名刺を出せ!」 こう激高したのは、JRグループのホテルで自動精算機での事前精算を案内された客。差し出させた名刺を破り捨て、従業員に正座を要求しました。 JR西日本グループ 「もしもし…もしもし?」 発信者 「…」 お客様センターへ無言電話を100回以上繰り返した人物。 発信者 「殺すぞ」「(お客様)センターに行くぞ!」 暴言もエスカレートし、殺人予告などにより逮捕された事案もありました。 ◇ ゴールデンウイークで人出が増える時期。タクシーの運転手に、遭遇した“カスハラ”体験を聞くと… タクシー運転手 「遠回りしたとか、道間違えたとか(の指摘)。結構大きい声で怒鳴られたり、『どこ行くんだよ! こっちじゃないよ!』とか。迷惑だけどしょうがない」