「Immersive Museum」の新作は、印象派と浮世絵。ゴッホやモネ、葛飾北斎や歌川広重が登場する第三弾が7月より東京・新宿で開催
印象派と浮世絵をテーマに、クロード・モネ、エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、葛飾北斎、歌川広重など、80作品を紹介
「Immersive Museum TOKYO vol.3 印象派と浮世絵~ゴッホと北斎、モネと広重~」が7月10日より東京・新宿のベルサール新宿南口にて開催される。累計55万人以上を動員した「Immersive Museum “印象派”IMPRESSIONISM」「Immersive Museum TOKYO 2023 “ポスト印象派” POST-IMPRESSIONISM」 に続く第三弾は、印象派と浮世絵がテーマ。印象派・ポスト印象派として知られるモネやゴッホに、葛飾北斎や歌川広重らの浮世絵が与えた影響に迫るコンテンツを、没入型体験でお届けする。 「Immersive Museum」 は、近年アート、エンターテインメントのジャンルでトレンドである“Immersive=没入感”をキーワードとする、新たなアート体験プログラム。特別な音響効果と壁面・床面全てに投影される没入映像を組みあわせて、高さ6m、約700㎡の巨大空間に、画家たちの視点で見た作品世界を再現。参加者が空間内を自由に歩き回ることで、 視覚を通した「見る」「鑑賞する」行為を超え、全身で名画の世界に入り込むアート体験が可能になる。 西洋絵画に変革をもたらした印象派の誕生に、日本の浮世絵が影響したことは広く知られている。葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳により、大衆向けに大量生産されていた版画、浮世絵。生き生きと描かれる庶民の生活や自然の風景、大胆なレイアウトやアングル、多色刷りによる鮮やかな色彩。伝統的な宗教画を頂点とする西洋絵画とは異なる文脈で描かれた浮世絵は海を渡り、パリにジャポニスムブームを巻き起こし、モネやドガ、ゴーギャン、セザンヌ、ゴッホも浮世絵を参照した。 展示作品は、クロード・モネ《睡蓮》《印象 日の出》《積みわら》《ルーアン大聖堂》、エドガー・ドガ《バレエの舞台稽古》、ピエール=オーギュスト・ルノワール《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》、カミーユ・ピサロ《収穫》、アルフレッド・シスレー《秋、ブージヴァル付近のセーヌ河畔》など、一度はその名を聞いた事がある名作が並ぶ。 会場で体験したいのは、出身地の風景と似顔絵を葛飾北斎風の浮世絵で再現する 「AI北斎」(体験料:500円)。葛飾北斎が使用した色を分析し、 カラーパターンとして採用した「AI北斎」があなたの浮世絵を刷ってくれる。葛飾北斎の肖像画と掛け軸の前にある椅子に座ると、センサーが顔や位置を認識し「出身地はどこですか?」と質問を投げかける。答えると 「AI北斎」が画面上に浮世絵を刷り始める。「もし北斎が生きていて自分の浮世絵を作ってくれたら? 」ということを感じられる体験だ。出来上がった画像はQRコードでダウンロードすることができる。 情報が限られていた時代に海を越えてつながった印象派と浮世絵。日本の絵師とパリの画家の視点に没入する「Immersive Museum」で新しい美術体験を楽しみたい。
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