水原希子やNewJeans、IVEを虜にするTomoya Nakagawa 3Dプリンターで創るネイルアートの世界
ー勢い著しい、K-POPらしいスピード感です。IVEの『Accendio』のMVでは、プリンセスと悪役の2パターンのアクセサリーをデザインしていますね。 『Accendio』の1つ前のMV『HEYA』のアクセサリーを作ったとき、同時に依頼を受けた別の種類のヘアピースがアルバムのコンセプトフォトに使用されました。そこからMVに参加することになったんです。
IVEはジャパニーズアニメの「魔法少女」のようなイメージを持っていて、それを自分らしくアレンジしてデザインを進めていく過程で、悪役のヘアピースのオーダーが来ました。そのときに、手につけるガントレットのようなアクセサリーも追加されていたんです。
IVEの1ST WORLD TOURで、このプリンセスのヘアピンがグッズとしてリリースされることになりました。IVEのファンに届くことが楽しみですね。
デジタルと手作業のバランス
ー制作環境について教えてください。 私のような制作スタイルは誰でも始めやすく、表現の自由度も高いと思います。 造形は『ZBrush』というモデリングソフトを使っています。3Dモデルの形状をブラシツールで直感的に変えていくソフトで、デジタル上で粘土をこねていくような作業ですね。
『ZBrush』で作った3Dモデルを出力する3DプリンターはFormlabsの『Form 3』です。小さなネイルチップから頭に載せるクラウンくらいの大きさまで出力できるモデルで、私の作品はすべて『Form 3』で作っています。 最後に、出力されたサポートを取り除いてスプレー塗装していきます。ここからは手作業で、一番時間もかかる工程です。 塗料はさまざまですが、私の作品に欠かせないのは『SHOW-UP』というメーカーです。 板金塗装からスタートした日本の塗料メーカーで、特にシルバーの輝きがすごい。塗装しては乾かし、その上から塗り重ねることできれいなグラデーションを出したら完成です。 ーこうした制作方法はどのように学んだのですか。 現在のスタイルはほとんど独学です。私は最初からクリエイターを目指していたわけではありませんでしたから。