西海岸の日常に溶け込む自動運転ロボタクシーや新型EV 近未来仕様のテスラ車に驚き
自動車の概念を変える自動運転車がじわじわ普及中
全体的にEV車の成長は鈍化していると言われますが、カリフォルニア州では2035年に、ハイブリッドも含めたガソリン車が全面禁止されます。今後の行方も気になるところです。 そして、ライドシェアサービスの「ウーバー」や「リフト」でもテスラ所有のドライバーにあたることも増えました。先日は、サンフランシスコ郊外のサンマテオからスタンフォード大学までウーバーを利用した際、やって来たテスラの人間のドライバーはオートパイロット機能を利用していて、30キロメートル、25分ほどの乗車の間、ほぼ運転していませんでした。 筆者は自動車業界にいるわけでもなく、車にもまったく詳しくない上、居住しているサンフランシスコ・シリコンバレーが裕福層の多いテック中心の街で、アメリカでも異様な特殊地域であることは重々承知しています。 ですが、自動運転がじわじわと生活の中に普及し、生活に身近な存在となりつつあることや、テスラやウェイモが自動車会社でなく、テック企業であり、そのソフトウェアのアップデートによって継続的に価値を提供し、進化を遂げている企業であることは実感します。 テスラは、ハンドルもペダルもない無人タクシーのサイバーキャブを3万ドル(約445万円)台で2027年ごろまでに発売すると発表しました。「このタイムラインで、この価格って無理じゃない」との市場の反応で、この発表イベントの後、テスラの株価は9%下落しましたが、このタイムラインは無理でも、いつかは現実になる気がします。 サイバートラックのドアの取っ手がない(そのため開け方がわかりませんでした)、ウィンカーやシフトのレバーがない、オートパイロットで行き先を登録すると連れて行ってくれる、それだけでも一般人の筆者は驚きですが、自動車そのものの概念が変わるような画期的な変化が、初の大衆量産車「T型フォード」が1908年に出現して以来の100年以上の進化よりも、もしかしたらこの先10年で起こるかもしれません。それも生活者レベルで感じています。
グリーンバーグ美穂