利回りが高ければいいとは限らない⁉ 「稼げる不動産投資用物件」が満たす条件、3つ
不動産投資の成否は物件選びで決まる、といわれています。物件選びの1つの基準として「利回り」があげられますが、利回りが高いだけではいい物件とはいえない場合もあり……。では、投資に成功できるのはどのような物件なのでしょうか。本記事では、不動産投資用物件の選びの注意点について解説します。 都道府県「3LDKマンション家賃」ランキング…<小売物価統計調査(動向編)(2021年平均)>
不動産投資の利回りとは?
不動産投資の物件選びに欠かせない重要指標、利回りには大きくわけて2つの種類があります。1つは表面利回り、もう1つは実質利回りです。それぞれ個別に解説しましょう。 投資物件の表面利回り 表面利回りとは、「グロス利回り」とも呼ばれる指標です。投資物件を購入した時の金額に対してどれだけの家賃収入が得られるのかを知るための指標で、以下の計算式で求めることができます。 年間の家賃収入(万円)÷物件購入価格(万円)×100=表面利回り(%) たとえば3,000万円で購入した物件で毎月8万円の家賃収入が得られている投資物件の表面利回りは、以下のように求めます。 (8万円×12ヵ月)÷3,000万円×100=3.2% この物件の表面利回りは、3.2%です。 投資物件の実質利回り 表面利回りの次に知っておきたいのは、実質利回り(ネット利回り)です。不動産投資ではさまざまなコストや税金などが発生します。 これらを考慮しないことには実際の不動産投資の姿は見えてこないので、実際の投資判断をする際には家賃収入からコストを差し引いた金額を物件購入価格で割って、実質利回りを求めます。計算式は、以下のとおりです。 (年間の家賃収入-年間の運営コスト)÷物件購入価格(万円)×100=実質利回り(%) それでは、先ほどの3,000万円の物件についても実質利回りを計算してみましょう。毎月8万円の家賃収入に対して2万円の運営コストがかかっていると想定してみます。 ((8万円-2万円)×12ヵ月)÷3,000万円×100=2.4% 先ほどと同条件の物件で、実質利回りは2.4%となりました。