MRIで「がんではない」→別病院でステージ3の乳がんを宣告された梅宮アンナ(52)が明かす、検査までの経緯「場合によっては人が死にますよって…」
朝、シャワーに入ったら「あ、来た」と感じた瞬間に髪が抜けて…
ーー告知のとき、お母さんはどのような様子でした? アンナ すっごい泣いてた。「それでも、あなたが笑ってるから、元気だから良かったわ」って、何度も言ってた。それよりもママが一番ショックだったのは、抗がん剤の副作用で私の髪が抜けたとき。 抜け始めて4日間ぐらいで全部抜けるんだけど、段階があるんです。朝、シャワーに入ったら「あ、来た」と感じた瞬間に抜けて。その抜けた毛が抜けてない毛に絡まって、ドレッドみたいになっちゃったんです。その日、生放送があったんで「やば、どうしよう」と焦って、慌ててコンディショナーしたけど、全然なにも変わらなくて。で、「ママ、悪いけど切ってくれる?」って言って。 そうしたら、もう泣いてるわけ。ショックだったとか、怖かったとか、「自分の娘がこんなになっちゃっていてかわいそう」とか、いろんなことが入り混じってたんだと思うんですけど。
「梅宮アンナが髪の毛ないってありえないんだけど」とか思って…
ーー抜け毛に備えて、髪型を変えたりしていたのですか。 アンナ バリカンで刈っちゃう人がいるけど、チクチクするって聞いてたから、それはやめてたんです。とりあえず、ボブをもうちょっと短くした感じにして。 ほんとは自分で切りたかったんだけど、頭の上だから見えないし、ママに切ってもらって。そうしたらフランシスコ・ザビエルになって、「いや~、ここなくなっちゃった」みたいな。 やっぱり、髪の毛がなくなるのは、怖くて、イヤで。「梅宮アンナが髪の毛ないってありえないんだけど」とか思って。「髪の毛なくなるなら、抗がん剤やめたいな」って一瞬考えるくらいイヤだった。 ーー現在の髪の状態は。 アンナ ほぼ9割ないんですけど、いまは「楽ですね、髪の毛ないの」って言ってる。5分ですべてが終わって、ブローする時間もいらない。最高、みたいな。私のこれまでの人生って、髪の毛を洗ってブローする時間が、こんなにも占めていたんだと思って。 抗がん剤が終わると、髪の毛はまた生えてくると言っているし。ただ、毛の質が変わる可能性もあって、どういう質になるかわからないけれども、人生のなかの4ヶ月から半年ぐらい髪の毛がないって体験も悪くないかなと。 昔、ハゲている人と付き合ったことがあって。バーコードみたいな。で、髪の毛をすごい大事にするから、ケンカになったときに、こっちも頭に来てクチャクチャにしてやったことがあるわけ。そうしたら、相手は「やめろ、やめろ!」って。いま、私自身の髪がこういう状態になって、その思いがすごくわかりました。その気持ちがわかって、申しわけなかったなって。 ーー娘の百々果さんには、どのタイミングで病気のことを。 アンナ 百々果には、胸の異変を感じたときから言ってる。5月20日に自分の胸の写真を撮って、「大変、見て。こんな感じ」って送ったら、すぐに「ママ、それマズイよ」と言ってきて。そこから百々果は、私のことで眠れない日々を送ることになるんだけども。 家族にどう伝えるかとか、家族がどういうふうに受け止めるかって、本当に人それぞれだし、性格もあってのことなので。今回、いろんな方からお話を聞いて驚いたのが、意外とみなさん「がんになった」って言えないってこと。たとえば、「がんになりました」って会社に報告したら、仕事がなくなってしまうかもしれないっていう恐れがあって。言えなくなってるっていうね。