個人投資家が語る「インデックスファンド」超入門。インデックスファンドの強み、投資への考え方
■投資の最大のミスは 投資で犯した最大のミスは何かとよく聞かれるが、それはインデックス型の投資を始めるのが遅すぎたことである。投資を始めて最初の10年間は、その存在すら知らなかった。 しかし、もし知っていたとしても、それを受け入れるほど私は賢明ではなかっただろう。どうしてそう思うかって? インデックスファンドという概念については、1985年に友人のアナリストから聞いていたのだが、そこに光を見いだすまで、さらに15年かかったのだ。
自分の古いやり方を守るために、私は思いつく限りの議論を展開した。実際、今日耳にするインデックスファンドへの反対の声は、自分の頭の中に響く自分自身の声なのである。 あの失われた年月を思い出すのはつらい。ときどき夜にこう考える。たいていは一人寂しく、冷たく暗い雨が窓を叩く部屋で憂うつな気分に浸りたいときだ。投資計算機にログインして、あれこれ調べたり考えたりする。 もっと早くインデックスファンドを受け入れる賢さがあれば、今ごろどれだけ先に進んでいただろう、「道」を進むのがどれだけ簡単だっただろう、と。
貯蓄率は「経済的自立へのシンプルな道」を歩むあなたの旅の原動力となる。しかし、それは目的を達成するための手段だ。貯蓄があるおかげで収入の一部を投資に回すことができ、やがてこの投資があなたのためにお金を稼いでくれる。 そのお金にできる限り頑張ってもらいたいなら、賢く長期的に資金を投入する方法を学ぶ必要がある。そのお金がもたらす稼ぎで生活できる状態になれば、経済的自立を達成したことになる。 ジャック・ボーグルがインデックスファンドを世に送り出す前は、投資をしたければ自分で個別の株式や債券を選んで買うか、それらをアクティブ運用のミューチュアルファンドを通じて買うかのどちらかだった。それには高額な手数料や報酬を請求され、それ自体が運用実績を左右する足かせとなっていた。