チームメートとして6年目、群馬のマイケル・パーカー&トレイ・ジョーンズ「日本でバスケの存在が大きくなっているのを肌で感じる」
「スタイルが新しく変わったけど、今シーズンのバスケは戦いやすい」
──群馬に限らず日本バスケ全体の盛り上がりを感じているかと思いますが、次は「日本のバスケットボール界」でお願いします。 ジョーンズ:テレビやSNSはあまり見ないので、どれだけ取り上げられているかは分からないんだ。正直、僕が日本に来た時にはバスケットボール自体がそもそも知られていないという感じだったと思う。ただここ数年は町を歩いても「バスケットボール選手だ」と気がついてもらえることが多くなって、日本においてバスケットボールの存在が大きくなっているのを肌で感じているね。 パーカー:自分もよく声かけられるよ(笑)。Bリーグになる前からプレーしているけど、試合会場も練習する体育館も今とはまったく違っていた。だから、群馬に限らず、アリーナの成長はすごく感じているね。リーグやクラブなど多くの人がプロモーションしてくれて、ここまで成長したことは本当にうれしく思っているよ。 ジョーンズ:それはチームだけでなく、リーグの成長を感じることだよね。あとは代表チームが世界相手にしっかり戦えていて、「日本のバスケはすごい」と認識され始めたことも一つの要因かな。 ──ここ数年で日本人は世界でも通用することを証明してきました。日本に来て「この選手はすごい」と思った日本人選手はいますか? パーカー:富樫勇樹(千葉J)かな。一緒にプレーしていたけど、ものすごいスマートに物事が見える選手だと感じたよ。あと最近の選手だと河村勇輝。2人とも似たようなタイプの選手だと思っているんだ。河村はBリーグで実力を証明して、今NBAの契約をつかんだ。これはBリーグの成長とともに実現できたことだったと思う。もし富樫が若い時に今の盛り上がりが起きていたら、きっと彼も河村と同じようになっていたはずだね。 ジョーンズ:自分も1人だけ挙げるとすれば富樫かな。ただ代表選手は、NBAやユーロリーグの選手相手にも十分に戦えている。前は勝ち目がないと思えることもあったけど、今は対等に戦えているので素晴らしいことだね。世界から「日本人は手の抜けない相手」と思われるようになったのはすごいことだと思うよ。 ──では最後に、ヘッドコーチも代わりスタイルも変わった「今シーズンの群馬クレインサンダーズ」についてお願いします。 ジョーンズ:選手も変わったので今は新しいシステムのバスケットボールをやっているところ。今シーズンは「オフェンスをしっかり作って、みんなでプレーしてほしい」とコーチから言われている。才能あふれる選手が多いけど、システムとして自分たちに落とし込んでくれているから、自然な感じでプレーできているね。 パーカー:そうだね。新しいコーチが来れば新しいバスケットボールになるのは当たり前のことだけど、今シーズンのバスケは自分も戦いやすいものだと感じている。今シーズンは「どうやっても勝てなかった」という負けはないんだ。もう少しここが良ければ勝てていたという敗戦しかないから、これから負けパターンの修正をしていけば、必ず勝てるはずさ。 ジョーンズ:確かに。ここまでスタッツの部分でも昨シーズンより成長を感じられているから、自分たちの行きたいゴールであるチャンピオンまで戦い抜けたらいいね。
ズッボン