「タンス預金があります」41.7%に。用途は「万が一に備えたい」が72%だが「新紙幣」の登場で注意点はある?
古い紙幣のままでタンス預金することに問題はある?
旧紙幣で保管していたタンス預金であっても、あわてて新紙幣への両替に持っていく必要はありません。 日本銀行はこれまで定期的に紙幣のデザインを変更していますが、法的に特別な措置が取られない限りは旧紙幣もそのまま使い続けることができます。 たとえば、1986年に発行が停止された聖徳太子の一万円札は、現在も紙幣として使うことが認められています。 そのため、旧紙幣でのタンス預金についてもそのまま保管することには何も問題がないといえます。 ●税金逃れが目的のタンス預金はNG 旧紙幣のままタンス預金を行うことには問題はないものの、税金逃れや所得隠しのためのタンス預金は当然認められていません。 後々税務調査が入った後にかえって税負担が大きくなってしまう可能性がありますので、所得は正しく申告することが大切です。
タンス預金にはデメリットも
タンス預金は、「キャッシュレス決済が使えないときの備えになる」などメリットがあるものの、その一方でいくつかのデメリットも存在します。 たとえば、災害や火災で失ってしまうリスクがそのひとつです。 通帳やキャッシュカードは紛失しても再発行してもらうことができますが、現金の場合は当然そういった手続きを行うことはできません。 タンス預金の金額が大きいほど、失ったときのリスクも大きくなることを理解しておきましょう。 ●今後は利息がつかないデメリットもある 日本では長らくマイナス金利政策が導入されていたため、金融機関の預金金利もほぼつかない状況でした。 そのため、「銀行に預けていても利息がつかないのだから、タンス預金でも変わらない」と考える人も多かったでしょう。 しかし、2024年3月にマイナス金利政策が解除され、各金融機関が預金金利の引き上げを行っています。 その後、7月31日にも追加利上げが決定されたことから、今後さらに預金金利が引き上がることも想定されます。 タンス預金はそういった利息の恩恵が受けられませんので、「お金を増やすことができない」といったデメリットはきちんと理解しておくことが大切です。