リリースからわずか2年で120カ所が導入 年齢や障がい、国も超える新しいeスポーツ「UDe-スポーツ」の魅力とは
新型コロナウイルスの感染拡大で翻弄された、医療・介護業界。病院や施設にいた高齢者や障がいのある人たちは、面会制限によって外部とのコミュニケーションが大幅に制限。レクリエーションが中止となり、遊びや他者との交流の機会も奪われました。 そんななか、理学療法士の池田竜太さんは業界に楽しさを取り戻したいとリハビリ施設を退職し、年齢や性別、障がいの有無に関係なく楽しめる「UDe-スポーツ」を考案します。 「UDe-スポーツ」の開発プロセス、ゲームのラインアップとユニークな操作方法、リリースからわずか2年で全国120カ所の施設が導入を決めた背景について聞いていきます。
【池田竜太 RYUTA IKEDA】 株式会社ハッピーブレイン代表取締役/UDe-スポーツ協会代表理事/理学療法士 1984 年熊本県山鹿市生まれ。熊本リハビリテーション学院(現:熊本総合医療リハビリテーション学院)卒業後、理学療法士として病院や介護施設などで約15年勤務。 2020年4月に退職し、同年8月に合同会社ハッピーブレイン(熊本県合志市)を創業。年齢や性別、障がいの有無にかかわらず、誰もがいっしょになって楽しめる新しいeスポーツ「UDe-スポーツ」を考案し、普及に努めている。 2021年5月に株式会社に改組。熊本eスポーツ協会公認指導員。
新しいeスポーツのアイデアで大賞を受賞
1年ほど高齢者のeスポーツをサポートしてきて、従来のeスポーツを普及させるときの課題に気づいた池田さん。 誰もがプレーできるもっとわかりやすいeスポーツをつくれたら、年齢や身体の障がいの有無、ゲームの知識や技術の有無を飛び越えてみんなで楽しめるようになる、と考えました。 池田さんはこのアイデアを「障がい、年齢、性別関係ない! eスポーツでつくる『ごちゃまぜ』の世界」と題したビジネスプランにまとめ、ビジネスピッチイベント「第7回九州・山口ベンチャーマーケット」のスタートアップ部門に応募。 2021年10月のプレゼンテーションを経て、見事、大賞(グランプリ)を勝ち取ります。