パリ五輪へ! 「ペガサス」とともに歩んできた大迫傑が語る 「ナイキ ペガサス 41」のポテンシャル
以前のインタビューでは、海外では砂利道や不整地など柔らかい路面を走ることが多いため、ジョグをするときは「ペガサス」を履いているが、都内の路面の硬いところを走るときは「インヴィンシブル」を履くこともあると答えていた大迫選手。「ペガサス 41」は、クッション性が高まったためより活用するシーンが増えているようだ。
「以前のペガサスはロードで使うと若干硬いかなという印象がありましたが、ペガサス41はロードでもトレイルでも走りやすいですね。ロードで長い距離を走るときに、特にクッション性が上がったことを感じます」
「ナイキ アルファフライ 3」との共通点がある!?
また「ペガサス 41」のライド感は、「ナイキ アルファフライ 3(NIKE ALPHAFLY 3)」と共通している点も感じたという。
「もちろん反発力や推進力といった部分はアルファフライ 3の方があるのですが、一度柔らかく沈んでから大きな反発を得られる感じが似ていて、アルファフライ 3の開発で得られた知見が生かされているというか、ペガサス 41の延長線上にアルファフライ 3があるような感じがしましたね」 10年以上前からトレーニングで「ペガサス」を活用している大迫選手。「ペガサス」のどこに魅力を感じているのだろうか。 「バランスの良さだと思います。シューズの機能を六角形とか五角形のレーダーチャートにしたときに、ペガサスは綺麗な六角形、五角形になるイメージです。シューズによっては、特定の機能に寄せたものがあって、それは良くも悪くも好みが分かれたり、使うシーンが限定されたりすると思いますが、ペガサスは万能という印象で、ペガサスが苦手という人はあまりいない気がします」
ナイキのテクノロジーへの信頼
ジョグで活用する「ペガサス」は、大迫選手がトレーニング中、もっともともにする時間が長く、走る距離も長いシューズということになる。大きな変化に戸惑ったり、以前のペガサスが良かったと感じたりすることはないのだろうか。 「ペガサスが、たとえばストラクチャー(ナイキ ストラクチャーは安定性、サポート性に重きを置いたシューズ)のようになったら違和感を覚えるかもしれないですが、新しくなってもペガサスはペガサス。今回はこういう進化があったのだなと思うぐらいで、そこに否定的な気持ちはわきません。 仮にペガサス 41が現時点での正解だとしても、それはいつか古くなりますよね。過去にも名作と言われたシューズはたくさんありましたが、必ずしも今そのシューズが履かれ続けているわけではありません。 競技を長く続けていくためには練習内容をアップデートさせる必要があるのと同じで、シューズの進化も前向きにとらえる必要があると思います。現状に固執すると自分の成長を止めてしまうのではないかという気持ちもあります」 開発途中のテストシューズに対してフィードバックをすることはあるものの、完成したシューズに対してカスタマイズすることはないのだという。 「シューズの選択肢がたくさんあるなかで、練習内容やコンディションによってシューズを変えることはありますが、ナイキのテクノロジーを信⽤しているので、たとえば、インソールを変えてほしいといったリクエストをナイキに言うことはありません。 ナイキのラボにも行ったことがありますし、開発チームともコミュニケーションをとることがあります。プロの仕事を目の当たりにしているので、できたものを信用しています」