初の1兆円超!おもちゃ市場の躍進支える『キダルト』の意味は?ベイブレード国際大会には30~40代の姿も 子どものような趣味で"大人買い"も可能 メーカーも注目する"新たな主役"
少子化のなか、おもちゃ業界の売れ行きに貢献する「キダルト」という言葉をご存知でしょうか。「キッド」+「アダルト」の造語で、子どものような趣味を持つ大人を指すそうです。おもちゃにはロングセラー商品も多く、大人になって再びおもちゃに戻る人も多くなっているそうです。業界を支える「キダルト」の実態と、キダルトを意識したメーカー戦略も取材しました。 【写真を見る】25週年現代版ベーゴマ『ベイブレード』 東京で行われた国際大会で対戦するのは30~40代
25週年『ベイブレード』国際大会で対戦する出場者の中には30~40代の姿も
「3,2,1,Go~シュート!」 参加者が真剣に競っているのは、発売25週年を迎えたベイブレード、現代版ベイゴマです。12月1日に東京の池袋で国際大会が開かれ、対戦したのは韓国の42歳の女性とインドネシアの34歳の男性でした。おもちゃで遊ぶことに抵抗が無く、子ども心を持った大人は「キダルト」と呼ばれ、市場が拡大する中、ベイブレードの大会として、始めて大人も参加できるようになりました。 (東京大会選出 30歳のタツキ選手)「(Qベイブレード歴は?)25年になります。5歳からですね。おもちゃというよりどっちかというとスポーツという感覚で認識している」 (タカラトミー・グローバルベイブレード事業部 高岡悠人部長)「25年前に小学生だった人が社会人になって、お父さんお母さんになっている。久しぶりにやってみようかな、今のベイブレードこんなにすごいんだと始める人が多い」
「キダルト」がおもちゃ市場の新たな主役 キダルト向けエリアも拡充
「キダルト」がおもちゃ市場の新たな“主役”になりつつあるといいます。実際、おもちゃ売り場にも大きな変化があるようです。10月にオープンしたばかりの『トイザらス ららぽーと門真店』を訪ねました。 (トイザらス・ららぽーと門真店 津名祐治副店長)「店の半分がキダルトと呼ばれるコーナーです」なんと、店舗の半分をキダルト向け商品エリアにしたのです。人気のおもちゃは… (津名祐治副店長)「男性の方に特に人気なのが、ガンダムのプラモデル」 (山中アナ)「ガンプラですね。小学生のときに作りましたけど、いまプラモデルは子どもより大人なんですか」 (津名祐治副店長)「買われていくのは大人の方が多いですね」 商品を並べたそばから 購入する大人もいました!なんと49歳。 (今年、ガンプラを再開した49歳)「大人になっていろいろなやり方をYouTubeで拝見して、やってみたい、子どもの時に出来なかったことを今やっている」 この店舗を訪れる客の4割が「キダルト」だということで、魅力はその購買力です。 (津名祐治副店長)「ガンプラとかミニフィギュアは自分のために買うので、いっぱい買っていただける」 (山中アナ)「大人向け売り場を広げたら、売り上げは上がってますか?」 (津名祐治副店長)「おかげさまで」 日本玩具協会調査によると、15歳未満の人口が減少を続ける中で、おもちゃの市場規模は10年間で2割あまり増え、昨年度初めて1兆円を超えました。それをけん引しているのが「キダルト」です。 (トイジャーナル 藤井大祐編集長)「キダルトが盛り上がっている要因となっているのがコロナ。昔遊んでいたカードゲームやミニ四駆などで、遊ぶようになったというのがきっかけ」