アイドル姫乃樹リカは大人の歌手になった 活動再開した今
姫乃樹(ひめのぎ)リカ。アイドルファンの間では伝説的な「モモコクラブ」の人気メンバーも51歳。1995年に結婚した米国人ミュージシャンの夫と3人の子どもに囲まれ米バージニア州に在住するが、2019年からは日本と行き来する形で音楽活動を再開した。先月は28年ぶりにマキシシングル『MAGIC』をリリース、ライブ活動も行うなど積極的だ。デビュー当時からの芸能界育ての親ともいえる音楽プロデューサー・川瀬泰雄氏が同席のもと話を聞いた。
デビュー当時を振り返る 『スター誕生』出るつもりが番組終了
- 芸能界との出会いはどのようなものだったのでしょう 姫乃樹 小学生のとき『スター誕生』というオーディション番組を演歌好きな母と毎週観ていて「いつか出たいな」と思っていたら終わっちゃって(笑)。電話帳を使ってテレビ局に「ちびっ子が出れる歌番組はないですか?」って聞いて回ったんです。そのうちテレビ東京さんのちびっ子の歌まね大賞に出る機会に恵まれ、芸能界に入るきっかけになりました。1982年、12歳の頃です。 - 実際に芸能界に入られてどうでしたか 姫乃樹 夢のようでした。なりたいものになれるのですから。でも歌に関してはいつも壁を感じていました。プロデューサーの川瀬さんから出される課題にいつもチャレンジしている感じで、その都度ハードルを乗り越える必要がありました。 川瀬 僕はこの子ならできるなと思うレベルよりちょっぴり高度なテーマを与えるんです。ついて来られない人も多いですが、姫乃樹さんはちゃんとクリアしてくれました。
名プロデューサー川瀬泰雄氏が見た姫乃樹リカ
- 山口百恵さんや井上陽水さんはじめ浜田省吾さんなど多数のアーティストを手がけてこられた川瀬さんから見て、姫乃樹さんはどんなふうに映ったんですか 川瀬 モモコクラブの母体の雑誌『Momoco』(学研)の編集長に会ったら「歌の上手い子がいる。見てくれない?」と。ビデオを見た瞬間「あっ、これは良い」と。そんな風に思わせてくれる歌い手はあまりいません。歌手として伸びた山口百恵さんや松田聖子さんにはそうしたひらめきを感じましたが、歌手をやめて役者になったとか、そういう人たちにはそのひらめきがないことがほとんどなのです。 - 姫乃樹さんはどのように音楽活動を受けとめていたのでしょう 姫乃樹 仕事は楽しかったしドラマなどのお話もいただいたのですが、何に出演するにしても「姫乃樹リカ」という歌手が出るんだという感覚で、女優になりたいとかバラエティーに出たいとか思ったことはないんです。歌うことがモチベーションを支えていました。