50代女性は食べているのに実は栄養が足りていない? 心療内科医が語る「50代女性に必要な栄養」
50代女性こそ、栄養状態を整えて
「ひめのともみクリニック」には、心と体の悩みを抱える50代の女性が多く受診にくるとのこと。 「50代は子どもの独立などで役割や目的の喪失を感じやすい時期で、加えて閉経など体の変化も起きてきます。脳の機能としてはドーパミンやセロトニンが減ることで、トキメキが少なくなり、イライラや集中力の低下が起きます。たんぱく質や各種ビタミン、鉄、カルシウムなどを積極的にとるとよいですね」 「また、コレステロール値を気にして肉や魚、卵などの動物性食品を抑えすぎる方がいますが、これは逆効果です。コレステロールはたんぱく質と同様に女性ホルモンやストレスに対抗するホルモンのコルチゾール、細胞の膜などの材料にもなるからです。良質な動物性食品も意識して取ってください」 物覚えの悪さも、すぐれない気分も疲れやすさも、毎日の食事やおやつ、間食で上手に栄養を取ることによって改善する可能性が高いのです。年だから仕方ないと諦めず、できることをやってみてはいかがでしょうか。
「回復が早い」ことが栄養療法のよさ
「栄養療法の一番のよさは、体と心が回復するための土台を作ってくれることだと思います。誰だって疲れることもあるし、嫌なことがあれば体が反応してパワーダウンもします。でも、土台がちゃんとしていれば復活することができますから」と、姫野さんは言います。 「私だって、ガックリと落ち込むことも病気になることもありますよ。それは生きていれば仕方がないことですよね。でも、翌朝には、“何とかなる”と元気になれます。栄養状態が良いと、復活のパワーが衰えないんです」 姫野さんが栄養のことも考えて、普段食べているおやつ(間食)は栄養豊富なナッツ類です。また、たんぱく質が取れる卵や豆乳などの食品もいいといいます。 年を重ねて、ますますパワフルに生きる姫野先生。何を食べるかの選択はどんな毎日、ひいてはどんな人生を送るかの選択なのかもしれません。 ※この記事は2019年10月の記事を再編集して掲載しています。
和田聡子