【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第20ステージ】ログリッチが大会最多タイ4度目の総合優勝に王手…最難関を制したのはダンバー
マスには3秒遅れたものも大勢に影響なくゴールしたログリッチは、「チームはこの日いい結果ではなかったが、全員がベストを尽くした。敬意を表したい。全員が持てるすべてを出し切った。幸い、私は今のところ体調も悪くないので、いい1日だった」とゴール後にコメント。
「この3週間でかなり大きな仕事をしたので、あとはそれをきちんと締めくくるだけだ。間違いなくフィナーレに1日近づいたし、正しい方向に進んでいるので、明日は本当の総合優勝の日だ。私はいつも、自分はタイムトライアルのスペシャリストではないと言っているけど、最後は全力を尽くして走るだけだ」
総合3位のマスは同2位オコーナーに7秒差をつけるとともにボーナスタイムも獲得し、オコーナーとのタイム差をわずか9秒に縮めて最終日のタイムトライアルに挑むことになった。
マドリードでの最終ステージは距離24.6kmの個人タイムトライアル。ポイント賞と山岳賞の設定はないので、ポイント賞1位のカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)と山岳賞1位のヴァインは無事にゴールすれば受賞が決まる。総合優勝もログリッチが同種目の2020東京五輪金メダリストだけに逆転される可能性は少ないだろう。
山岳賞を獲得したヴァインは、「大会も大詰めとなってチーム総合優勝も確保することができた。イサーク(イサーク・デルトロ)が僕より先にゴールしていたので、その必要はなかったけど、ボクが上位でゴールできるようにソレルが助けてくれた。ソレルの脚はとても強くて、本当に素晴らしいチームメイトだ」と感謝の言葉を語った。
ヤングライダー賞(マイヨ・ブランコ) はマティアス・スケルモース(リドル・トレック)がフロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)に1分08秒差をつけて最後の勝負に挑む。
「ここ3週間ほど調子が悪い。今日も最初からかなり痛くて、体調はあまりよくなかった。ホワイトジャージをキープできればいいな。フロリアン・リポヴィッツが本当に優秀なタイムトライアル選手だということは知っている。僕もそうだから、なんとかキープしたい」とスケルモース。
「僕だってタイムトライアルには自信がある。デンマークのチャンピオンになったことはかなり大きな意味があると思う。でも、どうなるかはわからない。明日は3週間の厳しいレースの最終日で、脚の調子が悪いと大きな影響が出るけど、前向きに取り組んでいるので、最後になにが起こってもこのブエルタ・ア・エスパーニャには満足している」 文・山口和幸
山口 和幸
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