【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第20ステージ】ログリッチが大会最多タイ4度目の総合優勝に王手…最難関を制したのはダンバー
一方、イネオス・グレナディアーズとティーレックス・クイックステップがメイン集団のなかで競争を激化させてきた。55km地点で逃げている選手との差は6分にまで広がったが、この日6番目の峠、プエルト・デ・ロス・トルノス(1級、146.4km地点)でその差を一気に詰めていった。マイヨ・ロホを着るログリッチは、ニコ・デンツ、パトリック・ガンパー、ダニエル・マルティネスの3人のチームメイトをここで失う。デンツはタイムオーバー、ガンパーとマルティネスはリタイアを余儀なくされた。
パヴェル・シヴァコフ(UAEチームエミレーツ)は、ゴールまで残り30km地点、プエルト・デ・ロス・トルノス頂上4.5km手前でアタック。頂上で20秒の差をつけた。ヴァインはこの峠で少なくとも1ポイント取らなければならないと指示されたが、4位通過して山岳賞ポイント2点を獲得。ソレルを上回って山岳賞トップになった。
レースは最後の山岳ピコン・ブランコへ。シヴァコフのリードは山麓で1分だった。ダンバーが残り5kmでアタックし、先行していたシヴァコフに追いつく。ダンバーは残り2.5kmで単独走行を開始するが、ログリッチ、ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・FDJ)、エンリク・マス(モビスター)、リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)らが追いかけてくる。それでもダンバーは、マスに7秒、ログリッチに10秒差をつけて、第11ステージに続く2度目のステージ優勝を飾った。
「今回の勝利は間違いなく、少し甘い気持ちだ。先週にステージ優勝するまでは、グランツールのステージで勝つなんて想像もしていなかった。山岳でトップフィニッシュすることをイメージしているんだと夢を語ったこともある。今日は後半の部分がとにかくよかった。峠では自分を信じた。ペースもすごくよかった」とダンバー。
「最後の峠は数年前に走っていたから知っていた。2020年のブエルタ・ア・ブルゴスで経験しているんだ。急な部分はかなりペースを上げて、平坦な部分は完全にエネルギーを使い果たさないように気をつけながら走った。今日は持ちこたえられて本当にうれしい。ここ数日、みんなが素晴らしい仕事をして、トラブルから遠ざけてくれた。彼らは本当にサポートしてくれた。完走するのはたった5人だけになったが、全員が素晴らしい走りを見せてくれた。いい時もあれば悪い時もあったが、これはすべてプロセスの一部。このような瞬間はそう頻繁に訪れるものではない。友人や家族と一緒にこの瞬間を共有し、祝うことを楽しみにしている」(ダンバー)
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