メルカリで、利益がほとんどでない「300円出品」をする人の理由
社会とのつながりのきっかけにしたい
2019年3月、メルカリが「60代以上のフリマアプリ利用実態」に関する意識調査を発表しました。これによると60代以上の約3割が「社会とのつながりを感じる」と回答しています。これは20代の約3倍となっています。 不用品を売ってお金を得るという目的を持って参加するのはもちろんのことですが、実は“心の拠り所”となったり、やりがいにつながることもあるようです。 以前、筆者がお皿を出品したとき、購入者からメッセージをいただいたことがありました。 「このお皿で、美味しいものを食べたいと思います。もうすぐ春なので、山菜やたけのこが楽しみです。自分はもう高齢ですが、今の時期がとても楽しいです」という内容でした。 知らない相手に、ここまでのメッセージを送るということは、余程楽しみにしていることなのでしょう。それを共有したかったのかもしれません。 他にも、孫のために参考書を買って「孫を応援したい」と言っていたユーザさんもいました。筆者もちょうど息子の受験が終わったタイミングだったので、「お孫さんによろしくお伝えください」とメッセージを送った記憶があります。 300円で出品することで購入してもらい、相手とのやり取りを楽しみたいと思う人もいるはずです。そういったちょっとしたメッセージが楽しいと感じる人もメルカリの中にはいるのです。でも、それができるのがメルカリのいいところ。筆者はそう考えています。
川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド)