メルカリで、利益がほとんどでない「300円出品」をする人の理由
捨て方がわからない
以前、ヤフオク! で1円出品をする理由を聞かれたことがあります。下手すれば1円で落札されるわけで、手元に入ってくるのは1円です。送料は落札者が負担しますが、手間ひまを考えれば、とてもじゃないけれど割に合いません。 では、それでもなぜ売るのか。理由の1つは、処分にお金がかかるからです。家電などは「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」があって、処分するときに「家電リサイクル券」を購入することになります。1円で落札されても少なくともマイナスにはならないから、1円スタートで出品する人がいるのも事実です。 それはメルカリでも同じ。着払いで送るようにして300円で売れば、出品者はマイナスにはなりません。 また家電以外でも、捨て方がわからないものもあります。筆者にとって、それが手鏡でした。自治体によっては不燃ごみで回収してもらえるところもあるようですが、筆者が住む自治体では回収されず、どうすればいいのかと悩みました。 そこでメルカリに出品しようと思ったのです。価格は300円。幸い手鏡はらくらくメルカリ便もネコポスで送れるサイズ。手鏡を手放すことができた上に、販売利益が60円ほど出ました。 メルカリをこのように使っている人は意外と多いと思います。モバイルバッテリーや充電式電池も、自治体によっては回収していなくて、指定場所まで処分しに行かなければならないケースもあります。 余談ですが、「石」を回収してない自治体があります。重量がありますからね。筆者が調べた限り、300円で出品されていた石は発見できませんでしたが、仮に1000円で売ったとしても、販売手数料や送料(宅急便やゆうパックサイズになる)を考えれば、販売利益はほぼでないでしょう。それでも「漬物石」などとして出品しているのは、処分に困っているからではないかと筆者は推測しています。
100円以下でもコツコツ貯めるのが楽しい
働いて収入を得ている人からすれば、販売利益100円以下は「やらない方が良いこと」になってくるかもしれません。でも、その金額は人によって感じ方が違います。 例えば、筆者の娘は高校生ですが、300円で出品しているものも多数あります。理由は、100円以下でも大切な大切なお金だからです。 というのも、娘には「推し」がいて、推し活のためのグッズをメルカリで買いたいと思っているのです。だから、ちょっとずつ売上金を積み上げています。メルカリでコツコツ売ったお金、自分が手間ひまかけて作ったお金で、買うのが楽しいようです。 また、購入する側も300円以下に値下げできないとわかっているので、この金額のまま買ってくれることも多々あります。利益は少なくても、人によっては十分に魅力のある金額なのです。