夫婦の家計管理、なりゆきまかせになっていない? FPに聞く、賢く貯める3つの管理方法
タイプ2は、夫婦でお互いに毎月定額を共有の家計口座に入れて管理する方法です。同じ金額を入れる点では公平感がありますが、収入に差がある場合は、片方が不公平に感じるかもしれません。家計口座を一つにまとめて管理するので、家計の収支のチェックがしやすく、問題が発見しやすくなります。隠れて家計費を使い込むことを防げます。毎月の収支はこの口座で管理するとしても、イレギュラーな支出がある場合にどこから出すのか、手元に残したそれぞれのお金から、ライフイベントに備えた貯蓄をどのように行っていくのかは話し合う必要があります。 タイプ3は、夫婦の収入をすべて出して一つにまとめて、そこから家計費の支払いや貯蓄もして、お小遣い制でそれぞれが使うお金をもらう方法です。家計の全体像がはっきり把握できて、見えない部分がないので、公平な家計管理が実現します。すべてをまとめるので、連帯責任の意識が強くなり、家計の危機にも気づきやすい。デメリットは、お金の自由度が制限される点です。この口座でのやりくりがすべてなので、ほかに出せるお財布がない状態。よりシビアな家計管理が求められます。 口座は、分けて管理するのがおすすめです。まず、先取り貯蓄で貯蓄用口座と投資用口座にライフイベントのための資金などを取り置きます。次に毎月の固定費の分を生活用口座に入れて、直近1年間で使う予定の金額をプール用口座に入金。残りが変動費に使っていい現金の部分です。 どの方法にしていくのかは、夫婦で話し合って決めましょう。いずれのタイプも夫婦のコミュニケーションが重要です。 (取材・文/生島典子) 〇西原憲一/ファイナンシャルプランナー、税理士、株式会社UFPF代表取締役。大阪府出身。個人や法人のお金の悩みを親身に聞き、アドバイスしている。
生島典子