ミドル世代のマッチングアプリ事情とは?中高年の婚姻スタイルの変化なども影響
若い世代を中心に、広く普及しているマッチングアプリ。じつはミドル世代でもニーズが高まっているんだとか。「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんに、ミドル世代のマッチングアプリ事情について解説してもらいます。 【画像】ミドル世代のマッチングアプリ事情とは?中高年の婚姻スタイルの変化なども影響
婚活市場で主流になったマッチングアプリによる出会い
「マッチングアプリ」、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? 犯罪やトラブルを想像されるかた、若者向けの出会い系サービスと思っているかたなど、あまりよいイメージを持たないかたも多いかもしれません。 しかし、近年ではマッチングアプリを通じて「生涯の伴侶を見つける」かたがたが確実に増えています。 『リクルートブライダル総研』が毎年発表している「婚活実態調査」の2024年版によれば、2023年婚姻者のうち、婚活サービス(=結婚相談所、ネット系婚活サービス、婚活パーティー・イベントの3種)を通じて結婚した人の割合は15.3%。とくにネット系婚活サービス(=恋活・婚活サイト・アプリ)を通じて結婚した人の割合は過去最高でした。 たとえば20代女性を例に婚活サービスの利用経験割合を見ると… 結婚相談所:2.0% 婚活パーティー・イベント:4.3% ネット系婚活サービス:23.7% ですが、これが30代になると 結婚相談所:6.5% 婚活パーティー・イベント:15.2% ネット系婚活サービス:29.5% と、圧倒的にネット系婚活サービスの割合が高くなっています。さらに40代女性でも 結婚相談所:6.6% 婚活パーティー・イベント:16.1% ネット系婚活サービス:15.9% とリアルなパーティーとネット系が拮抗しており、婚活市場においては、アプリの利用は主流になったと言えます。
ミドル世代にも広がるマッチングアプリ利用
実は最近ではこの流れが、再婚市場やミドルの恋人やパートナー探しにも広がっています。ほとんどのマッチングアプリは会員の主たる年齢層を公表していますが、会員層が40代以上を中心とする「ミドル向けマッチングアプリ」も続々と登場しています。 実際に筆者の周りのミドルにヒアリングしてみると以下のような声が集まりました。 「マッチングアプリで3人とデートをして、そのうちの1人と交際に発展。付き合って半年たち、そろそろ再婚に向けて本気で検討中」(40代女性) 「ミドル向けのアプリに軽い気持ちで登録してみたところ、意外と『いいね』が毎日来る。まだメッセージを送りたいほどの人はいないので様子見だが、とりあえず嬉しい」(50代女性) 「最初に登録したアプリでは、バツイチ子持ちの私にはあまり『いいね』がつかなかった。その後、バツイチの人が多いアプリに乗り換えたら、全然反応が違ってびっくりした」(40代女性) 「結婚はもうこりごりなので、恋活目的でアプリを利用中。本当は年下男子と遊びたいのだけれど、年齢差が邪魔をしてなかなかマッチングしません。実年齢よりも見た目もセンスもだいぶ若い自信があるのだけど、アプリではそれが伝わらなくてモヤモヤします」(50代女性) アプリの効果はそれぞれのようですが、利用者のすそ野が広がっていることは確かなようです。