「トルコ」と同じ「4枚のプレートがせめぎあう場所」に位置する「日本」…その上にそびえる「富士山」噴火の危険性は?
次の噴火は前回の続行か? 新たな様式か?
新富士火山の活動から「噴火のデパート」と呼ばれる状況が始まり、それは現在まで続いている。この時期の活動をくわしく知ることは、将来噴火の予測をするうえでもたいへん重要である。 実は、新富士火山の1万1000年以後の火山活動は、大きく5つのステージに分けられている。現在のところ最後のステージである「ステージ5」での、最新の活動は、記事〈いま「富士山」が噴火したら…その「ヤバすぎる威力」と「凄まじい影響範囲」〉でも取り上げた1707年の宝永噴火である。 この宝永噴火も含め、ステージ5では山腹噴火が多発した。宝永噴火から300年以上も経った次の噴火が、これまで通りステージ5の山腹噴火を起こすのか、あるいは新たなステージ6の噴火を起こすのか、予断を許さないという見方である。 ◇ 富士山の噴火史については、『富士山噴火と南海トラフ』において、5つのステージ分けて詳説しています。来るべき新たな噴火、そしてそれはステージ6への幕開けとなるのか? 未来に資する知見を、今一度本書でご確認になってみてください。 富士山噴火と南海トラフ――海が揺さぶる陸のマグマ
鎌田 浩毅(京都大学名誉教授)