ブライトリングの時計製造拠点「クロノメトリー」でキャリバーB19搭載コンプリケーションと感動の再会!【ブライトリング取材レポート】<3日目>
最後に訪れたのは精度チェックをパスしたキャリバーに最終的な組み立てを行っていくフロア。ここで針とダイアルを取り付け、ケーシングを行い製品となっていくわけだ。ちなみにここは「未発表の新作があるため」撮影禁止と伝えられていたが、唯一撮影された完成品がある。それが前日に発表されたばかりの「スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー」だった。
と、この時計を眺めつつ横に並んでいる時計を見ると、確かにまだ見たことのない時計が……(後日発表されたアイスブルーMOPダイアルの「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン エディション」でした)。いったいどんな時計が出てくるのかは、今後の発表を楽しみに待っていていただきたい。という感じでケーシングを終えた時計は3日間の自社検品を終えたあとはストラップの取り付けなどが行われ、世界各地へと出荷されていく。
ファクトリーをひと通り巡ったあとは、ブティックさながらのしつらえがなされたバーカウンター併設の特別ルームへと通してもらった。室内にはヘリテージモデルから最新作のブライトリングウオッチが展示されているほか、購入に条件が必要な特殊モデル「エマージェンシー」もあり、ここにきてさらに気分が盛り上がる。救難信号を発信するこのタイムピースを眺めつつ、クロノメトリーに入るなり目に飛び込んできた徳永氏の写真を思い出す。そして、改めて筆者が時計編集者として関わり始めた頃のブライトリングにあった「パイロットウオッチ」「クロノグラフ」のイメージを脳内で反芻しながら、若かりし自分を思い出すこととなった。
エピローグ:ファクトリーツアーと3日間の取材を終えて
ファクトリーツアーの最後は、築数百年というファームハウスにてランチをいただくことに。伸びやかなアルプホルンの響きに迎えられ、火の粉をあげる薪を横目にアブサンを伝統的な飲み方でいただく。まるで数世紀前からラ・ショー・ド・フォンに根付いていた農家になった気分で窓枠に目を向けると、「農家の人々は雪深い冬がやってくると、窓辺で時計作りをしていたんですよ。木の傷跡には当時の名残もあります。夏は農業や畜産をし、冬は時計作りを行う。今の時計師は農業はせず時計だけを作りますけどね」(ファブリス氏)。
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