パリ五輪に映る素敵な建築の正体は!?著名建築家が手掛けたパリの現代名建築12選。オリンピックと一緒に楽しめる会場も!
3 ラ・ヴィレット公園/ベルナール・チュミ
フランスのスポーツ連盟の拠点が設置される、パリオリンピック・パラリンピックの代表的な会場の1つがラ・ヴィレット公園です。パリで最も広い公園であり、スイス人のランドスケープアーティストであり建築家のベルナール・チュミが設計を手掛けました。 園内には赤い階段状のフォリー(装飾用の建物)が等間隔に建てられており、その他にも片割れの橋や子供たちが遊べる塔などのインスタレーションのような建築物が格子状に26点配置されています。 オリンピック開催に向けて開かれた文化プログラム、カルチュラル・オリンピアードの一環として、フランスの国立建築学校の学生によって設計・建設されたパビリオンも建設されています。
4 アラブ世界研究所/ジャン・ヌーベル
パリのセーヌ川河畔に立つアラブ世界研究所は、建築家ジャン・ヌーベルのパリにおける傑作として有名。アラブの伝統的な模様をまとったガラスの外観が、街並みに美しいアクセントを添えています。 ガラスの幾何学模様は外から見ても華やかですが、内部に光を落とし込む陰影の美しさも秀逸。さらに、この模様には金属の羽が自動で開閉し、建物内に注ぐ光の量を調整する仕組みがあるとのこと。 完成させて終わりではなく、日々の光の量までが細やかに計算された建築です。
5 パシフィック・タワー/黒川紀章
日本の建築家、黒川紀章が手掛けたパシフィック・タワーもまた、パリの景観を形づくる現代建築の1つです。 周囲を自動車専用道路で囲まれた、パリ・デファンス再開発地区にそびえるオフィスビルであり、中央にデファンス地区の外部に抜けられる歩行者専用の赤い太鼓橋(ジャパン・ブリッジ)が架けられているのが特徴です。 建物の外側は、外周の自動車専用道路の形に沿った半月型の形状と、車の騒音を防ぐパンチング窓が印象的な西洋風。内側の広場側は、日本の障子を思わせるフラットなガラスのカーテンウォールとなっており、東洋と西欧の共生、都市環境と建築の共生が表現されています。
6 カルティエ現代美術財団/ジャン・ヌーヴェル
パリ14区にあるカルティエ現代美術財団の拠点は、建物の一部が美術館として開放されています。 あえて装飾を排した、建物内外の緑を取り込む美しいガラス張りの建築は、フランスの建築家、ジャン・ヌーヴェルの代表的な作品の1つ。 外から見たときの幾層ものガラスの重なりが生み出す透明感も印象的ですが、美術館内部に入り、展示越しに緑を見たときの開放感も魅力。ガラスと緑のコントラストを楽しむ、非日常の心地よいアート鑑賞を満喫できます。