セブの超有名ホテルから隠れ家的な最新リゾートまで7軒を一挙に紹介。ユナイテッド航空でセブ島に行ってみた
10月27日に就航したユナイテッド航空の成田~セブ線で訪れたフィリピン第2の都市であるセブ。今回は南国リゾートとして名高いセブ島のラグジュアリーホテルを紹介する。歴史あるホテルから最近オープンしたホテルまでそれぞれが個性豊かで、多くの観光客の旅心を引き付けている。 【画像】ユナイテッド航空が新たに開設した成田~セブ線。成田から5時間ほどで人気のセブ島に行ける セブ島の中心はセブ市であるが、海を隔てたマクタン島にはマクタン・セブ国際空港と大規模開発されたリゾートホテルが数多くある。セブ島のリゾートと言えば、大方このエリアを指す。空港から10~20分の距離にビーチがあるという利便性から人気の場所になっている。 ■ セブ島リゾートの代名詞「シャングリ・ラ マクタン セブ」 最初に紹介する「シャングリ・ラ マクタン セブ(Shangri-La Mactan, Cebu)」は、セブ島リゾートでは代名詞と言われているほどの有名なラグジュアリーホテル。130ヘクタールにおよぶ広大な敷地内には、541の客室、7つのレストラン、350mの美しい砂浜があり、空港から20分という立地のよさも含めて、リゾートに必要なものが揃っているホテルだ。 客室は354室を備えたメインウイングとワンランク上のサービスを提供するオーシャンウイングに分けられている。それぞれにメインとなるスタンダードタイプから家族向けのファミリータイプ、贅沢なスイートルーム、2部屋をつなぐコネクティングルームなどを用意しており、シービュー、ガーデンビューといったように景観別でも選べるようになっている。 オーシャンウイングでは、オーシャンウィング パノラマスイートを見せてもらった。リビングルームからは海を一望でき、ベランダに出て潮風を感じながら優雅に過ごすことができる。そして、オーシャンウイングはその名のとおりビーチにすぐ出れる立地であることから、海を感じたい人にとっては魅力的な選択肢になる。このほか、専用のプール、ラウンジなども用意されているので、混みあう状況を避けられる点もサービスの一環になっている。 筆者が宿泊したメインウィング デラックスシービューは、メインウイングの海側に面した部屋だ。上層階だったこともあり、ベランダに出るとメインプールとヤシの木、その先に広がる海が一望でき、南国に来た実感がふつふつと沸いた。部屋のなかはさすがのファイブスターという感じで、デザインや実用度は高く、清潔感のある内装は気持ちがいい。上質で耐水性のあるチーク材を使ったテーブルやデスクに囲まれていると、東南アジアの高級リゾートに滞在しているスペシャリティを感じる。日本人的にはバスタブがあることも花丸だ。 朝食はビュッフェスタイルで、地元のフィリピン料理も含めて品数はかなり多い。広い敷地内にはプールのほか、手入れの行き届いた庭園などが広がり、散歩するだけでも癒される。手頃なアクティビティとしてヨガやシュノーケリングなどのデイリープログラムも用意されているので、さまざまな過ごし方で楽しめる。 ■ タイ発の新しい5つ星ホテル「デュシタニ マクタン セブ リゾート」 「デュシタニ マクタン セブ リゾート(Dusit Thani Mactan Cebu Resort)」は2019年にオープンした新しい5つ星ホテル。運営元のデュシットインターナショナルは、タイのホテル・不動産開発で有名な企業だ。大きな特徴としては、マクタン島の北東に細長く伸びるプンタ・エンガノ半島の北端に近い西側に位置し、マジェラン湾を目の前にした立地にある。そのため、海に沈む夕日を眺められる数少ないホテルとして人気だ。 客室数は272室で、スタンダードなデラックスルームはバスタブ付きのキングサイズベッド、もしくはバスタブなしのツインベッドを用意しており、シービューとガーデンビューの違いでも選べる。また、クラブラウンジの特典付きであるデュシタニ クラブルームもある。スイートは、96m2のガバナースイート、125m2のキャプテンスイート、127m2のエグゼクティブスイート、160m2で3ベッドルームを擁するJGスイートがある。 宿泊したのはシービューのデラックスルームでキングサイズタイプの部屋だった。ベランダからは海がすぐそこに見え、マクタン・セブ空港にアプローチする飛行機の姿も時折見える眺めは飛行機好きにはたまらない。石材を使ったテーブルやデスクはヒンヤリとして清涼感があり、豊富なコンセントと合わせてデスクワークもできてしまう。浴室はバスタブなしのタイプではあるが、通常のシャワーヘッドに加え、天井から降り注ぐレインシャワーも備えているのはありがたい。 日中はほとんど取材に出ていたため滞在時間は少なかったが、とにかくスタッフが明るくてホスピタリティの高さを感じた。プライベートビーチは夜遅くまでライトアップしており、インフィニティプール脇のシーサイドバーもおシャレでナイトタイムを楽しめそうな雰囲気だった。また、空路が2.5km先にあるので、タイミングが合えば着陸&離陸する飛行機を眺めることもできる。 ■ レジデンスも備える「シェラトン セブ マクタン リゾート」 ここからは視察させてもらったホテルを紹介しよう。セブ島には新しいホテルが次々に建設されているが、2022年にオープンしたのが「シェラトン セブ マクタン リゾート(Sheraton Cebu Mactan Resort)」だ。デュシタニにほど近い場所に位置するが、こちらはほかの多くのリゾートホテルと同じようにヒルトゥンガン海峡に面している。 シェラトン セブの特徴は、261の客室に加え、住居としてレジデンスの販売もしていることだ。レジデンスは高層タイプとベランダにプールが付いた低層タイプが用意されており、もちろん低層タイプの方がお値段は高いとのことだ。目についたのは、岩窟をモチーフにしたプールサイドバー「ブヒ ケイブ バー(Buhi Cave Bar)」で、夜になるとほのかな明かりに照らされた岩肌がなんとも言えない雰囲気になるそうだ。 ~2ベッド・154m2まで、さまざまな部屋タイプがある ■ ヴィラでまったりできる「クリムゾン リゾート アンド スパ」 人気のリゾートホテルとして名前が上がるのが「クリムゾン リゾート アンド スパ(Crimson Resort and Spa)」。250室のゲストルームに加え、プライベートプールが付いた40棟のヴィラを擁しているのが大きな特徴だ。中央にあるインフィニティプールでのんびりと泳ぐもよし、子供向けのキッズプールで家族で楽しむのもよし、さまざまな過ごし方を提供できる大型リゾートホテルだ。 ■ 地中海的な雰囲気が漂う「タンブリ シーサイド リゾート アンド スパ」 「タンブリ シーサイド リゾート アンド スパ(Tambuli Seaside Resort and Spa)」は、2019年に改装してオープンしたリゾートホテル。東南アジアのフィリピンでありながら、どこか地中海を感じさせるデザインが印象的だ。レストランも地中海風料理を提供する「カヴェルナ(Caverna)」があり、本格的なパスタや肉料理を楽しめる。 ■ カジノも備えた巨大リゾート「ニュースター リゾート アンド カジノ」 マクタン島を中心に紹介してきたが、セブ島にも注目のホテルは数多くある。その一つが2022年にオープンした「ニュースター リゾート アンド カジノ(NUSTAR Resort and Casino)」で、名前にあるとおり、カジノを併設した大型複合リゾート施設だ。全体が完成するのはまだ先とのことで、現在のところはショッピングモールやレストラン、カジノ、シアター、多目的ホールなどが営業を始めており、ホテルは3つあるブランドのなかで「フィリー(fili)」がオープンしている。もっともグレードの高い「ニュースター(NUSTAR)」は近日オープン予定であり、カジュアルタイプのホテル(名称未発表)は建設中だ。 同施設のなかではミドルクラスに位置するフィリーだが、5つ星を掲げていることからなかは洗練されていて豪華な仕様だ。ちなみにハイグレードのニュースターでは、バトラーが付いて細かなお世話をしてくれるとのこと。3棟すべてが完成すると客室数は1000を超え、2000人収容可能な大ホールも擁することから、今後はセブ島を代表する宿泊施設の一つになることだろう。グランドオープンが待ち遠しい。 ■ 自然を満喫できる隠れ家的な「セブ ビーチ クラブ」 最後に紹介するのは「セブ ビーチ クラブ(Cebu Beach Club)」だ。先ほど紹介したニュースターはセブ市内に位置するホテルだったが、こちらのセブ ビーチ クラブはアルガオという、セブ市内よりも南にあり、次回に紹介するジンベエザメと泳げるオスロブまでの中間あたりにある。セブ島もセブ市内は都会であるが、郊外に向かうと点在する町の周囲に森と畑が広がるのどかな風景が広がる。アルガオもそのような場所であり、同ホテルは豊かな自然のなかにある隠れリゾートだ。現在はプレオープンとのことで、施設全体の完成はまだ先になるそうだ。 客室は海岸沿いの小高い丘の上に建つヴィラで、シングル、ツイン、トリプルベッドの3タイプが用意されている。1室大人3名、もしくは大人2名・子供2名までなので(2ベッドルームスイートを除く)、ファミリーやカップルといったプライベートな旅行に向きそうだ。イチオシは目の前に広がるプライベートビーチで、なんとエレベーターで下に降りる作りになっている。都会の喧騒から離れたい方にはピッタリのホテルだ。 ユナイテッド航空の新規路線、成田~セブ線の開設にともない訪れたセブ島。次回は日本人に人気の語学学校やセブ島のアイドル(?)とも言えるジンベエザメに会えるスポットを紹介する。
トラベル Watch,野村シンヤ