史上初となるバスケ日本女子の五輪決勝進出に世界も驚き…「決勝戦で激突する米国にとって難しい試合になるかも」
東京五輪の女子バスケットボール準決勝が6日、さいたまスーパーアリーナで行われ、日本がフランスに87―71で快勝、史上初となる決勝進出を決めて、銀メダル以上を確定させた。8日の決勝で対戦する日本の相手は五輪6連覇中の米国。米メディアも「小さな巨人」の快進撃を驚きをもって伝えている。
司令塔の町田瑠唯が五輪のアシスト記録を更新
平均身長177.4センチの小さな“やまとなでしこ達”が大きな歴史を動かした。銀以上のメダル確定がかかる準決勝で強豪のフランスを1次リーグに続いて撃破。コートに歓喜の輪ができた。キャプテンの高田真希が言う。 「言葉にならないくらいうれしい」 第1Qは14―22とリードを許した。 タイムアウトをとった戦略家のトム・ホーバス・ヘッドコーチがアドバイスを送る。 「ディフェンスとリバウンドをもう一度意識して走って行こう」 粘り強くリバウンドを拾い、ルーズボールに対して走った。日本本来のディフェンスが機能し始めて第2Qに流れが変わる。一気に逆転すると、そのままリードをキープし、一時は27点差をつけるほどの圧勝だった。1次リーグで日本のスリーポイントシュートにやられたフランスはアウトサイドを警戒していきたが、ホーバス・ヘッドコーチは裏をかき、「ペイントアタック」を指示していた。それが効果を発揮すると、後半は、スリーポイントが面白いように決まった。終わってみれば、スリーポイントの成功率は日本が50%(11本成功)でフランスは29.2%(7本成功)だった。 フランスをかきまわすオフェンスの中心になったのは司令塔の町田瑠唯だ。マークした『18』アシストは、アトランタ五輪でテレサ・エドワーズ(米国)が記録した「15」の五輪記録を25年ぶりに更新する新記録になった。 「この数字を残せたことはうれしいですし、チームメイト全員に感謝しています。みんながカッティングしてくれるなど本当に良いところに動いてくれています。自分のドライブに対しての合わせやよくないパスでも決めてくれているところがこのアシストにつながっているのかなと。本当に一緒に出ている4人に助けられています。みんなが走ってくれているからこそ、そのチャンスを逃さないようにプレーしています」 特に赤穂ひまわりとのコンビネーションが機能した。記録更新は試合中に場内アナウンスされたが試合に集中していてわからなかったという。自らも果敢にインサイドに切れ込んで9得点をマーク。この動きがアシストの効果をさらに加速させていた。 海外メディアも日本女子の快挙を驚きをもって取り上げた。 「日本代表がフランス代表を圧倒し、日本は初めて決勝に進出」という見出しで報じたのが米NBCだ。