「今」の帝国ホテルを体感できるのはあとわずか! 大人の飲み歩きデートしておくべし
もうひとつ特筆したいのが、『ラ ブラスリー』に漂う空気感がとてもステキだということ。ゲストの話し声やスタッフが作業する音がいい喧噪になっていて、パリの街角で食事をしているかのような小じゃれたムードが漂っています。印象画の絵画の登場人物になった気分で、優雅で美味しい時間をお過ごしください。
夕方早い時間に『ラ ブラスリー』を訪れると、年配の淑女、あるいは紳士がひとりで食事をされている姿を、かなり高い確率で目にします。きっと毎日のように通われている常連さんもいるんだろうなあ。スタッフとの会話や食事を楽しまれている姿がすごくカッコよくて、こんな風に年を重ねていけたら、と思うのです。 なお、すでにご存知の方も多いかと思いますが、冒頭でもお伝えしているとおり、『ラ ブラスリー』が位置するタワー館は2024年から建て替えが行われ(本館は2030年まで営業継続予定)、同店も6月末でクローズすることが決まっています。営業終了前にぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。 さて、ワゴンサービスでいただけるデザート(1800円)も気になるところですが、ここはぐっと我慢。次のデスティネーションに向かいます。
フランク・ロイド・ライトの面影を感じながら至高の一杯が楽しめるバー
本館最上階(17階)にあるバーラウンジ『インペリアルラウンジ アクア』で夜景を楽しみながら一献傾けるのも良いのですが、シャンパンやワインですでにほろ酔いです。今宵は本館中2階のメインバー『オールドインペリアルバー』で、仕上げの1杯をいただくとしましょう。
『オールドインペリアルバー』は、近代建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが設計した2代目本館(通称ライト館)の趣を色濃く残す、オーセンティックなバー。「東洋の宝石」と称されたライト館は1967年の建て替え時に解体。正面玄関のみが愛知県犬山市の明治村に移築されていますが、現在、ホテル内でいちばんライト館の面影を感じることができる場所です。 例えば、最奥にある大谷石と幾何学的な装飾はライト館の宴会場の壁だったもの。ほかにもテラコッタの装飾、六角形のスツールなど、ライトの意匠に溢れています。ライトがデザインした、市松模様があしらわれたグラスも『オールドインペリアルバー』ならでは!