「今」の帝国ホテルを体感できるのはあとわずか! 大人の飲み歩きデートしておくべし
ここはパリ⁉ 印象画の絵画の登場人物になった気分で楽しみたい空間
さ~て、食事はどこでいただきましょう? 王道は、ミシュランガイド一つ星に輝き続けるメインダイニング『レ セゾン』でしょうか。鉄板焼『嘉門』も捨てがたいところ。前述の『帝国ホテル 寅黒』で季節を感じるおまかせの日本料理をいただくのもいいですね。でも今回は、『ホテルバル』に隣接するフランス料理『ラ ブラスリー』にエスコート、という選択をおすすめ。なんとなく帝国ホテル通(つう)っぽくないですか(笑)?
『ラ ブラスリー』は、ミュシャのタイル画をあしらった、アール・ヌーヴォー調の誂えが印象的なブラッスリー。コロナ禍での休業を経て、2021年にリニューアルオープンしました。“ビアホールのような気軽な食堂”という意味を持つブラッスリーの本来の意味に立ち返り、ホテル伝統の料理はそのままにメニューを一新。そのメニューはどれもこれも魅力的でして、強靭な胃袋と財力があれば、メニューの上から下まで全部持ってきてもらいたいっ!
こちらもスタッフが目の前で仕上げ、盛り付けてくれる。たっぷりバターを使い、あめ色に焼き上げらえた舌平目、それでいて舌平目の素材の味わいが感じられるのがまたすごい。これぞフランス料理の王道! ちなみにこちらは、黒板でご案内するその日のおすすめメニュー。売り切れの場合もあるので、予約時に伝えておくとスマート。
ぜひオーダーしたいのはテリーヌ(1種2100円)。常時5種類が用意されていて、ワゴンで運ばれてきます。実物を見ながら選んだものを、その場で切り分けてくれるのですが、肉系と、10種類以上の野菜を使った野菜のテリーヌと、2つオーダーして、シェアしていただくのがよろしいかと。「低温調理をしたイチボ肉のタルタル仕立て」(5300円)も仕上げはゲストの目の前で行います。今や絶滅の危機にあるゲリドンサービスが、ここ『ラ ブラスリー』は健在なのです!
豚肉のパテ・ド・カンパーニュ(奥右)などから5種類から選べるテリーヌ。奥左は女性連れならマストでオーダーしたい野菜のテリーヌ。ブロッコリー、ヤングコーン、ニンジン、キャベツなどを、ブイヨンのゼリーと共にあしらっている。付け合わせ(手前)の赤キャベツのマリネやピクルスなどもいちいち旨し(笑)