鈴鹿テスト搬入日の様子と3人のルーキーの本音。「開発テストとは別」「正直、怖い」「GT7は役に立っている」/スーパーフォーミュラ公式テスト
2024スーパーフォーミュラ公式/ルーキーテストが開催される12月10日の搬入日の鈴鹿サーキット、走行翌日に控え、何人かのドライバーがコースウォークを行い、またはチームのガレージでシート合わせを行う姿が見られた。搬入日に話を聞くことができた3人のドライバーたちのテストへの意気込み、抱負をまとめた。 【写真】伊沢拓也監督がみずからコクピットに乗り込んでピット練習を行うPONOS NAKAJIMA RACING ⚫︎イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACINGの64号車で3日間ドライブ予定) 「昨年に引き続き、今年もナカジマ・レーシングさんよりリザーブドライバーとして帯同させていただいていたので、その流れではないですが、今年もテストに参加することになりすごく嬉しく思っていますし、フォーミュラカーに乗るのはちょうど1年ぶりだったので、すごく楽しみにしていました」 「今季リザーブドライバーとして帯同して)たくさん学ぶ部分があったと思います。佐藤蓮選手みたいにすごく速いドライバーもいれば、経験値がすごく高い山本尚貴選手もいて、ふたりのアプローチも結構違ったりする部分もあった。違うふたりのドライバーを同時に見れてすごくよかったですし、学ぶこともたくさんあったので、そういった経験も少しでもテストに活かせればいいなと思っています」 「(今回、山本選手が乗っていた64号車でドライブ。来年については?)まだ、明確にはなんとも言えないのですが、まずはしっかりとテストメニューであったり、タイムを残せたらいいなと個人的には思っています」 「(以前乗ったSF19とSF23との違いは)僕が乗った時はちょうどサードダンパーがなくなって、いろいろ変わったタイミングだったので、エアロの安定性がSF23のほうがすごくすごく難しいなとい印象がありました。SF19に乗った時はまだイナーターとか使えていたので、SF19の特性だったのかはわからないですが、S字でもすごく安定していて、SF23のほうがエアロのバランスが途中で変わったりとかして、それに合わせるのが少し苦戦したかなというところはありました」 「(グランツーリスモで練習はしていますか?)しています。けっこう役立つ部分は多いと思います。スーパーフォーミュラの場合は速度域も高いので目の練習というか、速度に合わせて、その感覚に慣れるというところで役に立ってるんじゃないかなと思います。 「去年のテストは課題がいくつか残ってしまったところがあるので、今年はちょっとフォーミュラカーには乗れてなかったのですけど、去年残した課題を直して、しっかり自分の実力を出しきれたらいいなと思っています。自分の実力をきちんと出し切れたら、もしかしたら次につながるかもしれないので、今回は自分がベストを尽くせるように頑張りたいなと思います」 ⚫︎高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPULの20号車で3日間走行予定) 「今回、新しくシートを作ってもらいました。今まで開発テストで使っていたシートも流用できるのですけど、変えてほしい部分もありましたので直させてもらいました」 「今回、チームがニッサン系のインパルというつながりもあり、そのインパルで3日間テストで乗せて頂くのですごく楽しみにしていましたし、来年以降の僕のレース活動に活かせることができればいいなと思っています。インパルチームとしても今年は本来の成績が残せなかった部分があるので、僕の習熟もありますけどセットアップについてなど、少しでも手助けすることができればいいなと思います」 「開発テストでSF23に乗っているので他の新人ドライバーよりは経験はありますけど、やっぱりレギュラードライバーと比べると違いが大きいです。そこに辿り着けるかはわからないですけど、タイムが速い時にクルマの動きがどうなるかというのは開発テストとは違って別の問題ですので、そういったところを含めて自分のパフォーマンンスをしっかり出せればいいなと思います」 ⚫︎小林利徠斗(VANTELIN TEAM TOM’Sの36号車チャンピオンマシンで3日目にドライブ予定) 「もちろん、楽しみな部分もありますけど、正直、怖いですね(苦笑)。(スーパーフォーミュラ)ライツと比較するとコーナリングスピードが大きく変わるというほどではないと思うのですけど、やはり(エンジン)パワーは倍以上あるクルマなので、相当シビアなんだろうなというのは想像できますね」 「自分がいざ、SFに乗った時のことを考えれば考えるほど、『果たして本当に運転できるのか』というのが想像できないところいある。怖いですけど、ものすごく速いクルマですので、できるだけ楽しむことができればいいなとは思っています」 「(先日参戦した)マカオとはまったく違った怖さですね。マカオはマカオで怖かったですけど(苦笑)。(SFは)ライツとはスピード域がまったく違うでしょうから、まずはしっかり運転できるようにですね。事前のシミュレーターとかは何もしていません。(今回の目標は?)正直、あまりにも想像がつかなすぎて、とりあえずは確実に1日走り切ること。その上で、少しでもライツより遥かに速い乗り物に慣れることができればいいなと思っています」 [オートスポーツweb 2024年12月10日]