50年ぶり「ヘドバとダビデ」のヘドバさん コロナ禍の日本に愛をこめて
ロサンゼルスもコロナ禍の影響で…
そんな日本への良き想いから、新型コロナウイルスのため世界が混乱に陥っているこのときこそ、日本の人たちを音楽で励ましたいと思ったという。 「日本を訪れるたび私はいつも歓迎されていると感じ、この思いやりにあふれたすばらしい国を愛しています。ただ人生には、いつだって私たちの暮らしを乱す何かがあります。新曲『生きてこう』は日常の些細なことを楽しむこと、そして私たち自身がネガティブな気持ちに負けないことの大切さを思い出させてくれます。子どもの笑顔や思いやりのある行動など、ほんの小さなことからも私たちは幸せに感じる何かを見つけることができるのだと思います。そういう思いを、音楽を通して日本の皆さんへ贈りたいのです」 ヘドバさんが住むロサンゼルスもまた、コロナ禍の影響の真っ只中にある。 「正直なところ状況はますます厳しくなっていますが、私たちは生き延びるために学んでいます。日々、私たちにできることをして耐えるほかありません。人々は規則に従い、注意してできるだけ家にいるようにしています。ロサンゼルスの街は人通りがなく、ただただ遠くのほうからマスクで顔を覆った人々が歩いているのをあちこちで見かけます」
一日も早くすべてのシアターが再開できることを
そんな中、エンターテインメントに携わる人々は何をすれば良いのか。ヘドバさんは「難しいことですが……」と前置きしながら、次のように語った。 「ミュージシャンやアーティストたちの多くはすでにデジタル的な手段で大衆とつながろうと試みています。私は人々とのつながりを持つためにも新しい音楽をリリースしていくことはとても良い方法だと思っていますし、だからこそ私も自分が心から愛する日本の人々に贈る新曲を追求しています。また、ビデオ動画を楽しんでもらうことも効果的な方法ですし、自宅からパフォーマンスを配信することも良い選択肢だと思います。もちろんそれだけでアーティストの生計が成り立つとは言えませんが、一日も早くこの困難な状況が終結し、すべてのシアターや公共施設が再開することを願っています」 (文:志和浩司)