50年ぶり「ヘドバとダビデ」のヘドバさん コロナ禍の日本に愛をこめて
70年代に日本で大ヒットした「ナオミの夢」で知られる「ヘドバとダビデ」のイスラエル人女性シンガー、ヘドバ・アムラニさんが新型コロナ感染拡大で混沌とする状況のなか、若い頃お世話になった思い出深い日本の人々を元気づけようと新曲「生きてこう」を今月発表しました。日本では実に50年ぶりの新曲リリースです。75歳になるヘドバさんは現在、米ロサンゼルスに在住。オンラインで話を聞きました。
50年前、日本という国の美点に感動した
「ヘドバとダビデ」は1970年、世界47ヵ国の代表が出場した第1回東京国際歌謡音楽祭(翌年から世界歌謡祭に改称し89年まで20回開催)にイスラエル代表として初来日、ヘブライ語の楽曲「ANI HOLEM AL NAOMI」を歌いグランプリに輝いた。その後、東京に滞在している間に日本語詞でレコーディング、翌年1月に「ナオミの夢」として発売するや大ヒット。70年代後半に解散した。
「あのとき、日本という国の美点にとても感動しました。まず、白いグローブをつけたタクシードライバーがドアを開けていたのを覚えています。そして、すべてのタクシードライバーが白いグローブをつけていることに気づいたのです。また、日本人がいかにきれい好きできちんとしているか、とても驚きました。デパートでエスカレーターに乗るとき、そこには白いグローブをつけユニフォームに身を包んだ可愛らしい女の子がいて、お客一人ひとりが乗る前に手すりを磨いていました。桜の花や、日本のファッション、もちろん日本食も大好きでした」 それから半世紀が過ぎた。50年後の日本はいま、ヘドバさんの目にどう映るのか。 「本当にビッグチェンジ、大きく変わりましたね。私が初めて日本を訪れたときは英語を話せる人はほとんどいませんでした。また、音楽も変わりましたよね。いまや日本の音楽はどこに行っても通用する国際的なものになったと思いますし、食やファッションも大きく変化したと思います」