なぜ韓国でいち早く「ペット同伴搭乗」が実現したのか。背景に“日本と異なる”ペット事情の影響が
◆人とペットの共生社会を目指して
韓国でいち早くペット機内同伴搭乗などのサービスが実現している背景には、韓国が日本以上にペット、特に犬や猫を同伴するということに寛容ということも大きく影響している。 例えばスーパーやコンビニ、その他さまざまな店に、ペットを抱いた状態で出入りする人は多い。また、多くの店舗でそれが黙認されている傾向にある。 他にも、ペット同伴で利用可能なことを宣伝するカフェや飲食店、ホテルなどは年々増加している。 韓国を代表する人気の大型ショッピングモール・スターフィールドのいくつかの店舗では、ペット同伴が可能で、リードをつけた状態であれば、人間と一緒に並んで店舗内を歩くこともできる。 もちろんこれらが可能となるのは、飼い主のペチケット(페티켓/ペット+エチケット)というモラルが守られることが大前提にある。最近ではペチケットに対する意識も高まっているが、この点は課題も多く残っているようだ。 人とペットの共生社会を実現させるべくさまざまな取り組みを試行錯誤する韓国。航空会社のペット機内同伴サービスも、今後ますます拡大していくことが予想される。 ※レートは2024年6月11日時点のもの
▼松田 カノンプロフィール
翻訳家・カルチャーライター。在韓16年目、現地のリアルな情報をもとに韓国文化や観光に関する取材・執筆、コンテンツ監修など幅広くこなす。著書に『ソウルまるごとお土産ガイド(産業編集センター)』などがある。All About 韓国ガイド。
松田 カノン(翻訳家・韓国専門カルチャーライター)