【ローズS】最有力オークス組は「前走人気」にヒントあり タガノエルピーダの巻き返しに期待
見直せるタガノエルピーダ
春は牡馬相手にクラシックを戦い、6、5着だったレガレイラ。秋ははじめて牝馬路線に出てくる。実績的には申し分ない。だが、牝馬限定戦には限定戦特有の流れがある。持久力勝負とは違う瞬発力勝負になった際は位置取りの差でわからない。 前走オークスは【6-2-3-34】勝率13.3%、複勝率24.4%。当然最有力だが、オークス1着【2-1-0-0】をはじめ5着以内【4-1-3-5】、6着以下【2-1-0-28】なので、掲示板は目安になる。4着クイーンズウォークは実績も申し分ない。春二冠は8、4着。当然、2000mはいい。 6着以下でもオークス9番人気以内だと【2-1-0-18】。着順で区切らず、前走オークス全体で見ても10番人気以下は【0-0-0-12】。春クラシック出走の既成勢力は着順より人気を目安にしたい。というのも着順は結果だが、人気はオークスまでの過程が決め手。春のプロセスが良かった馬は秋になっても決して見限ってはいけない。オークスではなにかしらの要因で結果を残せなかったかもしれないが、そこまで積み上げたプロセスと経験は財産そのもの。決して消えることはない。オークス6着以下、かつ9番人気以内は16着タガノエルピーダ。2歳時は新馬直後に朝日杯FS3着。チューリップ賞は4着も忘れな草賞を勝利。オークスでは気難しさをみせ、大敗したが、休み明けでフレッシュな状態なら違う。 前走条件戦組は前走1着が【4-4-3-46】勝率7.0%、複勝率19.3%。まずは条件戦を突破した馬を重視したい。とはいえ、2着【0-2-1-8】複勝率27.3%、4着【0-1-2-3】複勝率50.0%など、牝馬は負けても好走する場合があるので、注意が必要。前走条件戦1着は数が多いが、前走4番人気以内で勝利だと【4-4-3-38】。5番人気以下【0-0-0-8】なので、少しは絞れる。条件戦で人気を背負って勝っている事実を重視しよう。やはりここも人気だ。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。
勝木 淳