なぜ呼ばれない? サッカーU-23日本代表に招集されなかったJリーグの主力選手6人。パリ五輪行きの切符を逃した男たち
FW:小見洋太(こみ・ようた)
生年月日:2002年8月11日 所属クラブ:アルビレックス新潟 2024リーグ戦成績:21試合2得点3アシスト もし小見洋太が選出されていれば、酷暑のパリでU-23日本代表が“ガス欠”を起こす危険性を軽減できていたかもしれない。それだけアルビレックス新潟が誇る韋駄天のスタミナは驚異的だ。 今年6月、小見は新潟で好調を維持していた。公式戦8試合に出場して4得点1アシストをマーク。五輪メンバーが発表される7月を前に猛烈なアピールを続け、滑り込みでのパリ行きも見えていた。 しかし、結局小見がU-23日本代表に選ばれることはなかった。テクニックに秀でた斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム/オランダ)や、爆発的なスピードで単騎突破できる平河悠(ブリストル・シティFC/イングランド)など、大岩剛監督はより得点につながる明確な武器を持った選手たちを選んだ節がある。 相手のミスを誘う前線からのプレスや、90分間走り続けられる運動量といった小見の強みは、今回の選考基準からはやや外れていたのだろうか。藤尾翔太(FC町田ゼルビア)のようなポリバレント性に欠けている点もマイナスに作用した可能性がある。 この夏、代表のユニフォームを着ることが叶わなかった小見だが、Jリーグでの奮闘は続く。新潟の攻撃をけん引する背番号「16」から、今後も目が離せない。
FW:染野唯月(そめの・いつき)
生年月日:2001年9月12日 所属クラブ:東京ヴェルディ 2024リーグ戦成績:23試合6得点0アシスト アタッカー陣に“万能型”FWの染野唯月を加えていれば、U-23日本代表の攻撃はさらに幅の広がりを見せていたかもしれない。 昨夏に育成型期限付き移籍で東京ヴェルディに加入した染野は、攻撃面の重要な役割を任されている。得点を決めることはもちろん、攻撃の起点となるポストプレーや味方を活かすスペース作りといったタスクをハイレベルにこなしている。 では、なぜ染野はパリ五輪メンバーに選ばれなかったのだろうか。本当の理由は推し測るしかないが、チーム発足当初からパリ世代をけん引してきた細谷真大(柏レイソル)と役割が被っていることが影響した可能性は十分にあり得る。五輪メンバーが18人と非常に限られた人数である以上、U-23日本代表の攻撃戦術を司る細谷を優先するのは道理にかなっていると言える。 16年ぶりにJ1復帰を果たした東京Vで、染野は加速度的に成長を速めている。鹿島アントラーズではなかなか得られなかったエースとしての自覚が、22歳のアタッカーを進化させているのだろうか。細谷という絶対的な存在がいながらも、2024シーズンの染野は「パリ五輪で見たかった…」と思わせるようなプレーを披露し続けている。
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