【独自解説】いざという時、日本の運命は“どちらが決める”?自衛隊とアメリカ軍が連携を強化したワケ 米・司令官が日本常駐でも“ハワイの上司”が…新システムで懸念される『指揮権』と『星の数』
アメリカの司令官は一人ですが、ハワイにいるので遠いです。『在日米軍』は自衛隊とよく訓練をしますし、軍事行動も一緒にするでしょうということで、アメリカ軍も日本に新しく『統合軍司令部』を作って、ここの新しい司令官は日本にずっといます。“親”に当たるところはハワイにいますが、日本にいてもらう司令部を作って、『統合作戦司令部』と連携しましょうというのが新しいシステムです。
ただ、太平洋戦争以降、日本は戦争をしていないので、『一人に任せる』というやり方をあまりやっていません。初めてやったのは、東日本大震災の時です。当時は、「船も必要」「飛行機も必要」「陸上自衛隊の人員も必要」ということで、結局、当時東北を担当していた人がその役目を担いました。
その人は、陸・海・空それぞれのトップよりも格は下でしたが、上の格の人たちが「皆で応援するから」と言って、陸・海・空を一人で決めるというシステムを作りました。2024年1月に起きた能登半島地震でも、このシステムが採用されました。 アメリカはずっとこのシステムですが、日本は“ケースバイケース”です。だから、「お互い、ずっと続く組織にしましょうよ」ということです。
■『4つ星』はアメリカ軍でも十数人…軍人の地位を示す“星の数”とは?
ただ、難しいのが、ここから先です。“星の数”のバランスが合わないんです。 軍人は偉くなると、“星の数”がとても大切です。極めて人間的な話になりますが、お互いに組織なので、「どちらが上なの」「どちらが偉いの」ということはすごく大事で、こういう部隊の偉い人は“肩”が地位を示します。それが、“星の数”です。
統合幕僚長・吉田圭秀陸将の肩には星が4つあり、世界的には『星4つ』と言います。日本の場合は桜と星を模った形に変わっていますが、自衛隊の人は『4つ星』という言い方をします。
この『4つ星』『3つ星』というのが、格を表します。世界的常識では、中将と言われる『3つ星』には実戦部隊の司令官が多く、『4つ星』になるとアメリカ軍でも十数人しかいないと言われているぐらい非常に少なく、物凄く上のトップランクの方です。
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