米メディアは大谷翔平の2本塁打“復活祭”よりマドン監督の満塁敬遠の珍采配に関心…「裏目」「戦略、データ的に意味のある動きではない」と批判
記事は、1950年以降で満塁敬遠を受けた選手は、ボンズとハミルトンの2人しかいず2008年にレイズの中継ぎ投手のグラント・バルフォアがハミルトンを歩かせたときの監督がマドン氏だったことを紹介し、「この過去の2つの満塁敬遠はともに9回2アウトで起きていた。ダイヤモンド・バックスはボンズを歩かせたときは2点リードし最終的に8-7で勝利。レイズは4点リードでハミルトンを歩かせ、7-4で勝利している」と伝え、今回の満塁敬遠がいかに異例だったかを指摘した。 エンゼルスの地元紙であるオレンジカウンティレジスター紙もトップ写真には大谷を使った上で「エンゼルスが珍しい満塁敬遠を含め序盤の点差を跳ね返す」と見出しを取り「マドン監督は、計画を完璧に遂行した男の笑顔を見せ、9-6で勝利した後に、彼の机に向かうことができた。とにもかくにも」と皮肉を交えて報じた。 同記事も、過去の2度の満塁敬遠が「共に9回裏にスーパースターを打席に迎えたときに起き、チームも勝利まであと1アウトだった」ということを紹介した上で、「今回は4回で、敬遠四球によってエンゼルスは点差を広げられた。戦略的にもデータ分析の上でも意味のある動きではなかった」と奇策を批判。その上で、マドン監督の「データは1つの要因。人間はまったく違う。私にとって、あの場面での人的要因が我々に(満塁敬遠を)求めてきたのだ。それだけの事。データだけでしたことではない。あの場面では可能であればダメージを最小限にするため、また可能であれば我々の士気を少し高めることにつなげるための正しい選択だった」とのコメントを紹介した。 全米の話題を独占したマドン監督の珍采配。 マドン監督の言葉通りに次の5回に、大谷の2ランなどで5得点を奪い、チームは逆転に成功したが、満塁敬遠により士気が高まった効果だったかどうかは定かではない。 策士策に溺れるーーで終わらなかったことだけがせめても救いなのかもしれない。